植物酵素とは昔からある酵素のこと

酵素を調べていると、「植物酵素」という名称がよく出て来ます。

酵素とは植物を原料につくった酵素のことだと思っていましたが、わざわざ「植物」とつけているのは、原料に植物以外のものを使った酵素があるからでしょう。

この記事で整理しておきましょう。

野菜と果物

酵素は第二次大戦後くらいからある

以前、念入りに酵素の歴史をしらべていたことがあります。酵素といっても理科や化学、生物で習う酵素ではなく、果物や野菜やいろいろな材料を砂糖と一緒に発酵させてつくる酵素のことです。

どうやら、1940年代、敗戦が濃厚になり、物資不足で肥料もない食べ物もないという時代に、早く堆肥を作って農作物を作る必要があり、そのために考案されたようです。

果物や野菜その他いろいろなものを砂糖と一緒に発酵させるというのは、材料としては相当に贅沢なものだったと思います。突然でてきたものなので、どこからこのような着想を得たのかは分かりません。最初から酵素と呼ばれていて、以後70年、酵素という名前で呼ばれています。

酵素とは何か?酵素農法の歴史から考えてみるという記事にまとめました。かなり長いですが、読んでみてください。

酵素とは何か?酵素農法の歴史から考える
酵素サプリや酵素ドリンクなどいわゆる酵素食品に、なぜ「酵素」と名前がついているのか?これは、化学で習う酵素とは違います。「酵素」は、植物発酵エキスにつけた商品名です。酵素食品のルーツは酵素農法(農業)にあります。昭和20(1945)年頃、敗戦が迫った時代、食料も肥料も不足していました。そこで、肥料となる堆肥を早く発酵させるための「もと」として作られたのが「酵素」でした。

もともと植物だけでつくられているので、植物酵素なのですが、わざわざそのように名前がついて呼ばれるのは、他の種類のものが出て来たからです。

酵素を生かした飲料いろいろ

米麹で健康&ダイエットに! 図解植物酵素の手作り帖という酵素を手作りする人には実によい本があるのですが、この本の中に著者の酵素の分類がでていました。

私が知っている限り、15年前には手作り酵素の会というのがあって、あちこちで活動していました。一度習ってみたいなと思っていましたが、今やクックパッドにたくさん作り方が紹介され、この本のように実に親切に教えてくれる本もでています。

いろいろな人が作るようになり、酵素にもいくつか種類があるようです。

種類植物酵素
(手作り酵素)
酵素ジュースリジュベラック手作り酵素
ジュース
提案者 上記本ローフード&リビングフードミネラルウオーター
販社
材料野菜・果物・野草・
穀類・砂糖・発酵
助成剤
 果物・野菜キャベツ・発芽
玄米など:水
水:砂糖:果物
 発酵5日~飲むまで無し3日間発酵1ヶ月
賞味期限・
保存
発酵菌と高い糖度
により、常温で何
年も保存可能。
フレッシュが命、
保存しない。
低速ジューサーなどで
 3日(?)雑菌が
繁殖しやすく、
腐敗が心配
 冷蔵庫で保存
 味非常に甘い・熟
成するほど美味
美味一般的には
まずい

酵素ジュースは生ジュースのことです。

リジュベラックはローフード(ローは生という意味)にはかかせない、発酵飲料のことです。一番よく知られているのは、玄米を発芽させてそれを2リットルくらいの水に入れ、2~4日そのままにしておくとでき上がります。

玄米には乳酸菌がくっついているのでそれをしばらく入れっぱなしにしておくと、ぬかと乳酸菌が混ざったようなにおいがしてきます。

植物酵素は昔ながらの酵素のこと

表にあるように、植物酵素は原材料が植物だけでつくられている酵素です。発酵助成材は、麹のことです。麹をスターターとして使っています。

植物酵素は、昔ながらの酵素の作り方に沿ってつくられています。

酵素のつくりかたの一例ですが、以前、酵素の発酵中の変化は長い時間をかけて進むという記事を書きました。こちらはとても手作りではできない、どこかの酵素メーカーの作り方だと思います。

酵素の発酵中の変化は長い時間をかけて進む
酵素の発酵は、ショ糖の浸透圧を利用して果物や野菜からエキス分を抽出し、乳酸菌や酵母により発酵・熟成させる発酵と、糖蔵の食品保存技術を組み合わせたもので、ゆっくり進みます。ぶくぶく沸くように発酵する期間は仕込んだあとの数日から2週間程度です。...

植物酵素は、材料となる野菜や果物その他の種類や数、仕込みに白砂糖を使う、黒砂糖を使うなどの違いと、発酵期間の違いがありますが、基本はこのようにつくります。

植物以外の材料を入れた酵素にはどんなものがあるのか調べてみました。

植物以外の素材が入った酵素

酵素は、いまとても人気があるので、他社との差別化のため(?)、植物以外の他の素材を入れて酵素をつくっているメーカーもあるようです。

アマゾンで調べてみました。

私が実際に自分でためしておすすめするものではないので、そのようにご理解下さい。

例えば、マルマン プラセンタ(酵素×リコピン) 90粒という商品には、プラセンタエキスが配合されています。(生胎盤換算、プラセンタエキス末として200㎎/3粒中)

すっぽんスリム酵素【生きた酵素&高級国産すっぽん(ダイエットサポート)】というのもありました。アミノ酸が豊富な高級すっぽんを使用しているそうです。アマゾンで、改めて酵素を調べると、20年くらい前と違ってとてもたくさんの種類があるので、びっくりしました。

ちなみに、各メーカーが酵素と書いているのは、植物酵素のことです。原材料名では、植物発酵エキスと書かれています。

まとめ

植物酵素は、たくさんの果実、野菜、穀類、海草などを砂糖と一緒に発酵させたものです。1940年代からこの作り方を基本に、現在まで続いています。

酵素ブームが長く続き、新しく参入するメーカーは、植物以外の動物性の原料も混ぜるようになってきました。そのため昔ながらの酵素は、植物酵素とわざわざ呼ばれるようになりました。

酵素サプリでは、原材料に植物発酵エキスと書かれていますが、それが植物酵素のことです。

酵素について詳しくお知りになりたい方は、まず、酵素について知りたいならまず最初にこのページから読んでほしいをお読みください。

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