ナチュレ恵の特徴と効果を調べてみた

ナチュレ恵は2006年3月28日発売。消費者庁許可「特定保健用食品」です。ガセリ菌SP株(L.ガセリSBT2055)とビフィズス菌SP株(B.ロンガムSBT2928)の働きにより、腸内環境の改善に役立ちます。ガセリ菌SP株の特徴は、なんといっても、人の消化管への定着性が世界で初めて証明された菌であることです。

ナチュレ恵

味の特徴

無脂乳固形分:9.5%/乳脂肪分:3.0%と書かれていました。味は酸味もありますが、かなりこってりしています。

私には少ししつこい感じがしました。

くたびれている時に、ジャムをのせて食べるとおいしいかもしれません。これだけこってりしていると、凍らすとおいしいかも。

最近、冷凍ヨーグルトを暑い日にアイスの代わりに食べるという記事を書いて、ヨーグルトを凍らすことを覚えました。

冷凍ヨーグルトを暑い日にアイスの代わりに食べる
アイスを食べる代わりにヨーグルトを凍らせて食べると、低脂肪でカロリーは1/3以下になります。完全に凍らせるとカチカチになるので、その手前、シャリシャリいうところで食べるようにするか、100均などでアイスキャンディー用のケースを買ってくるとよ...

ナチュレ恵の成分分析

メーカーサイトには次のように出ていました。

エネルギー63kcal
たんぱく質3.6g
脂質3.1g
炭水化物5.2g
ナトリウム45mg
カルシウム110mg
ガラクトオリゴ糖0.5g

ナチュレ恵は4つの菌で発酵させている

ヒト由来のLactobacillus gasseri SBT2055およびBifidobacterium longum SBT2928を加えて調製した発酵乳の摂取による健常成人での便通,便性および糞便内細菌叢への影響を読むと、その中でこのように書かれていました。

試験品にはLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricusStreptococcus thermophilusから構成されるヨーグルトカルチャーにガセリ菌SP株,およびビフィズス菌SP株のカルチャーを混合し,これをスターターとして無脂乳固形分9.5%および乳脂肪分3%の発酵乳原料に接種し発酵させたものを用いた。

試験品中のガセリ菌SP株の菌数は5×106cfu/g以上,ビフィズス菌SP株の菌数は1×107cfu/g以上であった.なお,対照品には岡じ発酵乳原料をヨーグルトスターターのみで発酵させた発酵乳を用いた。

両発酵乳に共通して含まれるLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricusおよびStreptococcus thermophilusの菌数は,それぞれ,1×107cfu/g以上,ならびに1×108cfu/g以上であった。調製した発酵乳は,摂取までは10℃ 以下に保存した。

文中のカルチャーとは、培養菌という意味です。

cfuとは、colony forming unit(コロニー・フォーミング・ユニット:コロニー形成単位) の略称です。

細菌検査で用いられる単位です。 細菌を培地で培養し、できたコロニー(集団)数のことです。 例えば、50cfu /g というのは、1g中に細菌が50コロニーありますということです。

ラクトバチルス・ブルガリカス・サブスピーシーズ・ブルガリカス(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)とストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)は、ヨーグルトの国際食品規格で定められた菌です。

国際食品規格でヨーグルトを作るにはこれら2つの菌を必ず使わなければなりません。日本ではヨーグルトに相当するはっ酵乳の食品規格はゆるく自由度が高いのですが、この2つの菌を使うとヨーグルトの品質がよくなるので使うメーカーは多いです。

ナチュレ恵は、この2つの菌に加えて、雪印が保有するラクトバチルス・ガセリSBT2055(Lactobacillus gasseri SBT2055)とビフィドバクテリウム・ロンガムSBT2928(Bifidobacterium longum SBT2928)を加えて発酵させてつくられているようです。

ガセリ菌SP株の効果

ガセリ菌SP株は雪印メグミルクが発見した菌で、正式名称は、ラクトバチルス・ガセリSBT2055(Lactobacillus gasseri SBT2055)といいます。

あなたの知らない乳酸菌力にはこの菌の働きが詳しくでていました。

ガセリ菌SPの「SP」は、Snow Probiotics(スノー・プロバイオティクス)の頭文字だそうです。

この菌は健康な日本人の小腸に多く棲んでいる菌です。

世界で初めて発見された定着する菌

ガセリ菌SP株の特徴は、なんといっても、人の消化管への定着性が世界で初めて証明された菌であることです。2001年のことです。

1週間ガセリ菌SP株を食べていると、食べるのをやめても90日後にまだ便からガセリ菌SP株が発見されました。

さらに、ガセリ菌SP株を摂取している間は、便から腐敗物質が減少していることも分かりました。

内臓脂肪を減らす

実験では、1日200gのガセリ菌SP株を含むヨーグルトを12週間摂取してもらいました。すると、平均で内臓脂肪面積が4.6%、皮下脂肪が3.3%、ウエストが1.8%、体重が1.4%減少したそうです。

さらに動物実験では以下の効果が確認されています。

  • コレステロール値が高めの場合、血清コレステロール値を低下させる。
  • 細胞のDNAに変異を起こす物質である変異原の働きを抑制する。発がんリスクを低下させる可能性がある。
  • 免疫力を高める。
  • 有害菌である黄色ブドウ球菌の付着を抑制する。
  • 赤血球を含む脂肪酸の酸化を抑え、血液の状態をよくする。
  • 老化の原因となるといわれている悪玉菌、クロストリジウムを減らす。

ビフィズス菌SP株の効果

ビフィズス菌SP株は、正式には、ビフィドバクテリウム・ロンガムSBT2928(Bifidobacterium longum SBT2928)といいます。

やはり日本人の腸内に棲むビフィズス菌の中から選ばれました。このSPもSnow Probiotics(スノー・プロバイオティクス)の頭文字です。

ガセリ菌は小腸に棲む菌でしたが、ビフィズス菌は大腸に多く棲む菌で、ビフィズス菌SP株も口から食べても大腸に定着することが証明されている菌です。

病原性大腸菌が腸にくっつくのを防ぐ

無菌マウスをつかった実験があります。

無菌マウスに病原性大腸菌O-157を感染させ、ビフィズス菌SP株の入ったヨーグルトを食べさせると、死亡率が下がりました。

また、病原性大腸菌O-157は腸に付着することで感染を起こしますが、ビフィズス菌SP株はBIFという付着阻止因子をつくり、大腸菌が腸の細胞にくっつくのを防ぎます。

その他にこんな効果も動物実験で確認されています。

  • 細胞のDNAに変異を起こす変異原の働きを抑制することから、発がんリスクを低下させる可能性があります。
  • がん細胞を攻撃するマクロファージやキラーT細胞という免疫細胞を活性化させる。
  • 老化の原因になる悪玉菌のクロストリジウムを減らす。
  • 胃機能の低下を抑制。
  • 脂質代謝を改善する。

ヨーグルトについて他にも記事を書いています。ヨーグルトについて書いた記事をご覧下さい。

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