生のトマトの保存食

この本、実に面白いです。発酵の技法 ―世界の発酵食品と発酵文化の探求という本です。翻訳本なので、日本人が書く内容とかなり違います。もちろん、ぬか漬けや日本酒、味噌、しょう油については、日本人が書いた本を読んだ方がよいです。

しかし、異国人である視点と、どうしてそうなるのかという追求の姿勢が日本人とは違います。

ところで、生のトマトの保存食ってご存知ですか?この本を読んでいて、作り方がなんだかエグくて乱暴だな思い、ネットで探しても日本語の記事は出てこないので、書いておこうと思いました。

トマト

生のトマトの保存食

本の中で、CONSERVA CRUDA DI POMODORO(生のトマトの保存食)と紹介されていました。普段、カレーをよく作るのでホールトマト缶はいつも買っておきます。ドライトマトはまず使いません。しかし、これはドライトマトとはまったく違います。

作り方が結構乱暴な感じでなのですよ。

天然発酵を利用するこのレシピは、イタリアで何百年も使われてきたもので、私は毎年これを作っています。しかし、新しい欧州連合の規制のため、もはやこれが食料品店の棚に並ぶことはありません(当たり前ですが)。

トマト(熟したもの、洗って腐った部分があれば取り除く)を、大きなプラスチック容器に絞り入れます。酸性環境で乳酸菌とカビによる発酵が、アルコール発酵と同じく、自発的に起こります。

容器は完全にいっぱいにしてはいけませんし、また布やネットで覆わなくてはいけません(昆虫が入ってこないように)。全体が泡立ってくると、固形物が表面に浮かび上がり、白いカビでおおわれるようになります。

1日に2回ずつかき混ぜて、カビを混ぜ入れるようにします。4・5日(気温による)すると、発酵が完全に停止します。表面に浮かんでいる固形物を取り出し、果皮と種を分離するローテクなマシンに通します。[米国では、このデバイスはSqeeezoという名前で売られていることがあります]

取っておくべき部分は果肉です。果皮と種は堆肥にしましょう。細かい網か綿の袋に果肉を入れてひもで縛り、1日つるして液体をドリップさせます。袋の外側が、カビで覆われてくるかもしれません。

もしそうなったらスプーンでかき取って捨てます。また袋の内側もかき取って、ドリップされてかさの減った、果肉を分離します。

袋を結び直して、清潔で乾いた2枚の木の板かパネルの間に挟み、重石を均一にかけて、圧縮してさらに水分を抜きます。果肉が固いパン生地のようになるまで、数日間圧縮します。

25~30%の塩を混ぜ込み、数時間後に生地をこねます。これは非常に塩辛く、また濃縮されているので、ごく(ごく)少量ずつ使うようにしてください。重量にして、最初のトマトの約8パーセントが得られます。

この保存食は通常ジャーに保存しますが、冷蔵しなくても保存できます。昔は本当に固く作り、紙袋に入れて何ヶ月も保存したものです。

この保存食は冬の間必要に応じて使い、野菜や肉に加えてトマトベースのソースを作ります。

一体どんなものができるのだろう?

トマトサンド(イッチ)って腐りやすかったよなあと思い出していました。トマトには酸味がありますが水分が多いからです。

トマトを乳酸菌とカビで発酵させる

塩も足さずフタもせず自然発酵させるというのが、すごいなと思いました。日本のような多湿な国で同じことをやってできるのか疑問です。

乳酸菌とカビの力で発酵とあります。イタリアではチーズはカビをつけるので違和感がないのでしょう。トマトにカビというとわれわれ日本人は白カビか青カビを思い出して腐ったものだと認識します。

上に書いた説明を読んだだけではどんな変化をするのかわかりません。「CONSERVA CRUDA DI POMODORO」で検索してみました。

トマトが自然発酵するとよいにおいがするらしい

検索すると、加熱してビン詰めにするタイプばかり出て来ますが、ありました、ありました。

conserva crudaという記事です。これは是非、リンク先にいって画像をご覧下さい。「うへっ」ってなります。画像を借りて来たいですが、勝手に持って来られません。

トマト果汁に白カビが浮いている

1枚目の写真は、どう見ても腐っているようにしか見えません。

しかし、記事を読んでいくと、熟れたマンゴーとパッションフルーツのようなにおいがするそうです。少し動物のようなにおいもするというのが若干気になります。

そして、下の方へ向かって画像を見ていくと、液体と果肉を分けたのが出て来ますが、とてもきれいです。トロピカルフルーツのような芳香を放つジュースと、明るい赤の脂肪のような感じのするペーストができたと書かれていました。

さらにジュースは、スープやソースにトロピカルな芳香を与える材料として使え、新しいトマトを仕込む時のタネになるようです。また、酸味が強く普通のトマトソースにはない味がするそうです。

芳香成分は、エステルですから、短い間にアルコール発酵して酸とエステルを作ったのでしょうか。

ぜひ、conserva crudaをご覧下さい。

詳しい作り方の動画

ちなみに生のトマトの保存食の作り方の動画もありました。パート1~3までありますが、自動的に全部見られるようです。

ちなみに出てくる女性は最初に、英語版の発酵の技法(The Art of Fermentation)の本を出してきました。同じ本を読んで実際にやってみたということのようです。

A Better Way To: Preserve Raw Tomatoes (Conserva Cruda Di Pomodoro) Part I | Fresh P

まとめ

最初にこの記事を読んだ時は、なんでこんなものをつくるのだろうと思ったのですが、香りが魅力だったのですね。トマトの果汁は、特有の青臭いにおいですが、トロピカルフルーツのにおいになるとは。やってみます?

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