クエン酸についていくつか記事を書いています。それを簡単に説明します。クエン酸と聞くと、レモンを思い出します。果物の酸だと記憶していました。また、クエン酸は掃除にも使われています。クエン酸じゃなくて酢酸でもよいのですよ。酢酸はお酢の主成分です。
クエン酸も酢酸も細胞の中で作られます。
はるか昔、中学校か高校でクエン酸回路(TCA回路)について習ったことがあると思います。
順番としては、酢酸の方が先で、酢酸がミトコンドリアに取り込まれて、ミトコンドリアの中で、クエン酸に変化します。特別な酸ではなく、細胞の中で常に作られてます。そういうものだと思ってください。
クエン酸は乳酸を減らすが疲労を回復させるわけではない
クエン酸は疲労回復に役立つと言われてきました。昔は運動部員がレモンを食べたりしている光景を見ることがありました。クエン酸を飲むとクエン酸回路が進んで疲労回復になるという都市伝説(?)があったからです。乳酸は、長らく疲労物質と言われてきました。乳酸はクエン酸回路に入る手前でできる物質です。ところが、現在は、乳酸は疲労物質ではないといわれています。クエン酸をたくさん摂ると乳酸は減らすのですが、疲労回復とは関係がなくなってしまいました。
お酢とクエン酸の違いについて
一般的なお酢は酢酸が主成分です。クエン酸は果物の酸っぱさ、例えばレモンの酸っぱさはクエン酸です。まったく違うものだと思うのですが、両方とも常に細胞の中で作られています。酢酸は、アセチルCoAとしてミトコンドリアに入り、クエン酸回路で、最初にクエン酸に変わります。
クエン酸を黒麹カビで製造する歴史は100年前から
クエン酸はもともと柑橘類から発見され、クエン酸を製造するのも、柑橘類の果汁から集められていました。ところが、パンに生えた黒かびがクエン酸をたくさん作ることがわかり、量産されるようになりました。化学の時代らしい話です。黒麹がクエン酸をたくさん作るので、日本か中国で発見されたのかと思っていましたが、アメリカの話です。
クエン酸は黒麹からつくられるってご存知ですか?
クエン酸は最近は掃除に使う人が結構いるみたいです。ドラッグストアでも売っています。クエン酸は、でんぷんを黒麹で発酵させてつくります。九州ではさつまいもの栽培が盛んですが、その残りかすを黒麹で発酵させています。また、泡盛の醸造にも黒麹が使われますが、途中でできるクエン酸がモロミを雑菌から守る働きをします。