会津ほまれ純米大吟醸極(きわみ)は安くてうまくて驚いた

元旦の朝、日本酒を買ってなかったことを思いだし、会津ほまれ純米大吟醸酒極の4合ビンを買いました。1000円くらいでした。日本酒は大体おいしさと値段は比例していると思っているので冷やかし気分98%で買いました。しかし、香りがよくやわらかい味がしてとてもおいしかった。

会津ほまれ純米大吟醸極

元旦の朝会津ほまれ純米大吟醸酒極の4合ビンを買った

元旦の寒い朝、日の出とともに初詣に行きました。快晴でした。元旦の初詣はどこも混雑するので、ついうっかり午後に行ったら、長時間行列に並ぶことになります。寒さが応える年齢になっているので、今年は人のなるべくいない時間帯に初詣を済ませてしまう作戦です。

それでも、普段行かない神社に行くとすでに人が並んでいて、賽銭箱の前まで行くのに、20分くらいかかったかもしれません。都内でも気温が下がり、-2℃で霜柱が立っていました。

初詣を済ませたあと、そういえば、おせちを食べる時の日本酒を買っていなかったことを思い出し、早朝から開いている肉のハナマサへ。ここは安くてあまり聞いたことがない銘柄の日本酒も売ってます。コンビニにも日本酒はありますが、コンビニは基本的に高い。まあ、なんというか買い忘れたので、適当なもの、今日飲むだけだからワンカップでもいいや!くらいの気持ちで寄ったのです。

1000円+αで純米大吟醸酒?

そうすると、福島の会津ほまれ純米大吟醸酒極の4合ビンが1000円+αくらいでありました。純米吟醸じゃなくて純米大吟醸です。ラベルを見ると精米歩合は50%と書かれていました。

純米大吟醸ってとても高くて、今まで贈り物にしたことがあっても自分用に買った記憶はありません。せいぜい純米吟醸までです。冷やかし気分98%で買ってみました。日本酒はもちろん例外がありますが、大体おいしさと値段は比例しているものです。

でも、精米歩合が50%ですから吟醸香は楽しめるのではないかとちょっとした期待がありました。

家に帰って来て、冷凍庫に入れて小一時間冷やしておきました。ようやく妻が起きてきておせちの用意をしてくれて、最初の一杯を。

香りがよくやわらかい味がする

東北の酒は口に含むとガツンと強い印象の酒が多いのですが、この酒は柔らかい。そして辛口ではない。でも、安い酒と違ってとてもおいしい。もちろん、香りもよいです。なんだこれは?と思いました。

早速、会津ほまれのサイトを調べてみると純米大吟醸 極(きわみ) 720mlはこんな風に書かれていました。サイトを見ると「中口」と書いてありました。

ちょっと贅沢な家飲み用の純米大吟醸酒。

リーズナブルな価格帯でデイリー純米大吟醸酒としての提案です。味わいと価格のアンバランス感で驚きと感動を演出します。

山田錦等のお米に敢えてこだわらず、当蔵の技術力によってどれだけの品質の純米大吟醸酒が醸せるかにチャレンジした商品。

一般の加工米を掛け米として使用し価格をリーズナブルに抑えることによって、毎日飲めるデイリー純米大吟醸酒をコンセプトに造られました。

ラベルを見ると、米麹も原料のお米も国産と書かれていました。

まず、純米大吟醸がどんなお酒なのか復習しましょう。

純米大吟醸酒とは

国税庁のサイトにある日本酒(清酒)に関するものを読むと、純米大吟醸にはこのような決まりがあります。「純米」なので醸造用アルコールは使っていません。

純米大吟醸酒精米歩合50%以下の白米、米麹及び水を原料として吟味して造った清酒で、
固有の香味及び色沢が特に良好なものです。

価格を安く供給できるのは、ラインマーカーを引いた「加工米を掛け米」の部分にありそうです。

掛け米

掛け米とは、お米とお酒のいい関係にこのように説明されていました。

清酒製造に必要な原料米は麹米,掛米と呼ばれる米に分類される.麹米は麹造りに使用するお米であり,掛米は醪(もろみ)を徐々に増量していくときに使われ,酒母や三段仕込みに加える蒸し米のことを指している.

大吟醸酒などの高級酒では,麹米だけでなく,掛米にも酒造好適米を用いている場合がある.たとえば山田錦100%のお酒とは,原料米すべてが山田錦を用いて造られたことを表している.

山田錦などの酒造好適米は,一般的に背丈が高く,収量性を上げようとすると倒伏しやすくなり栽培管理が難しい.そのため,原料米すべてを酒造好適米で造った清酒は高級酒となってしまう.

では,安価で広く消費されている清酒の原料米についての事情はどうなのだろう?

清酒の製造原価に占める米価の割合は60~70%に達するため,清酒業界では良質な原料米の安定した確保が重要である.一般的な清酒でも麹米には酒造好適米を用いる場合が多いが,原料米のおよそ70%を占める掛米には,一般主食用米が転用されていた.

上の文章では、主食用の米が使われると書かれていますが、会津ほまれ純米大吟醸酒極には、加工米を掛け米として使用と書かれています。

加工米とは

加工米とは、正式には加工用米というようです。東北農政局の用語解説に出ていました。清酒の原料米も元々加工用米です。しかし、清酒の原料となるお米は、高いイメージがあるのですが、これを読むと、なるほど食品加工用の原料になるので、加工用米は、全体的には高いものではないですね。

加工用米とは、お酒、加工米飯、味噌、米菓等、以下の用途に供給することを目的として生産される米穀であり、生産数量目標の外数として取り扱われます。(中略)

(1) 清酒、しょうちゅうその他米穀を原料とする酒類
(2) 加工米飯(肉又は魚、甲殻類、軟体動物その他の水棲動物の混入割合が3%以上(仕込時)である密封包装したレトルト米飯、冷凍米飯等であって、2ヶ月以上の保存に耐えられるもの)
(3) みそその他米穀を原料とする調味料
(4) 米穀粉、玄米粉その他これらに類するもの
(5) 米菓その他米穀を原料又は材料とする菓子
(6) 玄米茶、ビタミン強化米、甘酒、アルファ化米又はアルファ化米を原料とする製品、漬物もろみ、朝食シリアル、乳児食、ライス・スターチ、いり玄米スープ、包装もち、水産練製品及び米穀粉混入製品
(7) その他政策統括官が特に必要と認めた使途

きっと加工米からどれを選ぶかが杜氏さんの腕の見せ所なのでしょう。

このお酒の値段は、純米吟醸クラスかその下です。しかし、この酒はよいです。大手メーカーが一升1000円くらいで吟醸香を演出した安いパック酒をだしていますが、飲めば素人の私でも何か不自然さ(?)を感じるのです。

NOTE

最近、若い人達がワインに対抗して海外で日本酒を広げようとチャレンジしているので、小容量でとても高い日本酒やどぶろくも増えて来ました。

ワインは高いものが多いのですが、日本酒は手頃な値段であってほしいと思います。

余談ですが、会津ほまれのサイトをよく見ると、フリーアナウンサーの唐橋ユミさんのご実家なんですね。

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