ビールにコーンスターチなど副原料を使うのは何故かな?

私は飲むならビールと決めています。最近は、発泡酒や第三のビールも出ていますが、混ぜものが多いようなビールはあまり飲みたいと思いません。

しかし、ビールも麦芽だけでつくっているものとコーンスターチや米など副原料を使ったビールがあります。私が好きなサッポロビールもサッポロクラシック以外は副原料を使っていますね。

CMでは麦芽100%が強調されるので、副原料を使っているビールの方がずっと多いのです。

これは何故なのでしょうか?いろいろ調べてみました。

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ビールとは何か

ビールは酒税法で決められています。(第3条第12号)

次に掲げる酒類でアルコール分が20度未満のものをいう

イ. 麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの
ロ. 麦芽、ホップ、水及び麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの(その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の100分の50を超えないものに限る。)

麦その他の政令で定める物品というのが副原料のことですね。副原料は麦芽と合わせた全体の1/3まで使用できるみたいです。

副原料とは何か?

政令で定められている物品は、麦、米、トウモロコシ、こうりゃん、ばれいしょ、デンプン、糖類、カラメルです。トウモロコシは、コーンスターチ(デンプン)でしょう。

ビール酒造組合のサイトにあるビールの造り方を見ると、

副原料としての米・コーンスターチはビールの味を調整し、バランスのよいものにするのに役立ちます。これらはアメリカやヨーロッパ諸国(ドイツを除く)でも消費者の嗜好に合わせたビールを醸造する手段として広く使われています。

とあります。バランスのよいものにするのに役立ちますというのが、少し分かりにくいですが、確かに麦芽100%のビールと副原料をつかっている普通のビールを飲み比べると、麦芽100%のビールの方が、少し重たい感じがする時がたまにあります。

米やコーンスターチなどを使うと、色が薄くすっきりした味わいのビールになるそうです。アメリカのビールは、軽い味が好まれるので副原料が多いそうです。

麦芽は大麦を温水に浸けて発芽させたものです。発芽すると糖化酵素のアミラーゼができるので、その時点で発芽を止めます。そのためには温度を上げて乾燥させるのですが、その時の温度によって麦芽の色が変わるようです。

麦芽について少し調べてみると、麦芽には淡色麦芽と、濃色麦芽がありました。

淡色麦芽

淡色麦芽は、麦から麦芽を作る際の焙燥を80℃くらいまでの温度上昇におさえて焦がさないように行う、淡い色の麦芽。ビールの製造にもっとも一般的に用いられます。

濃色麦芽

濃色麦芽は、麦芽を作る際の焙燥を比較的高い温度で行い、焦がして濃い褐色にした麦芽のことです。多くの場合、120℃くらいまで温度をあげて加熱します。黒ビールなどの色の濃いビールの製造に、淡色麦芽に少量混ぜて用います。麦芽の酵素は失活してしまい、デンプンを糖化する働きはありませんが、ビールに色や風味の特徴を持たせるために使います。

なるほど。黒ビールのつくりかたを初めて知りました。

お米やコーンスターチは、麦芽と違って焙煎する必要がなく、糖化されるためのデンプンとして多分精白されたものが使われますから、確かに色は薄くなり、アミノ酸が少ない原料なので、味はすっきりしそうです。

また、麦芽だけを使うと、最初は外皮などもはいっているため、アミノ酸やペプチドや核酸などの窒素成分や渋味に関係するポリフェノールも入ってくるので味が濃くなるのでしょう。

ところで、この副原料は、発泡酒や、第3のビールと関係があります。

発泡酒とは

知りませんでしたが発泡酒は、戦前からあったのだそうです。1932年(昭和7年)に余剰米対策として大蔵省醸造試験所でライスビールの研究が行われたが、市販化には至らなかったとありました。(出典

さらに、太平洋戦争中、ビールの原材料となる大麦や米の供給不足が顕著となり、大麦の使用量を減らした、もしくは使用しないビール風の酒類がつくられ、原材料は甘藷(サツマイモ)とホップであり、現在でいう「第三のビール」に相当するものであったそうです。(出典

物資不足の時の開発の話はたいてい面白いです。そんな本があったら読みたい。

現在、発泡酒の定義は、酒税法第3条第18号で以下のように定められています。

麦芽又は麦を原料の一部とした酒類で発泡性を有するもの

サッポロビールのサイトに酒税法のページがあり、もう少し詳しく説明されていました。

発泡酒の原料は、麦芽または麦を使用してあれば、他は、何でも使用できるそうです。ただし、麦芽又は麦を原料の一部としたアルコール含有物を蒸留したものを原料の一部とした場合には、スピリッツまたはリキュールに分類されるようになるとか。

何年か前にアルコール度数高めの飲料が流行りましたが、アルコール度数を上げるためにアルコールを足すとスピリッツまたはリキュールになるということです。

麦芽の使用率については、麦芽を使用していればよいそうで、麦芽の量に定義はないそうです。ただし、麦芽の使用率によって酒税の税率に変更があるそうなので、値段が変わりますということですね。

私がビールを飲むようになった頃はまだ発泡酒はありませんでした。

記録によると、1994年にサントリーが麦芽比率65%の発泡酒、サントリーホップスを出したのが最初だったようです。

しかし、その後は2014年時点で、麦芽比率25%未満に各メーカーは揃えているようです。(出典

そうそう、ビールは税金が高い飲み物でした。私はよい納税者だと思います。

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