大豆は豆腐より納豆やもやしで食べた方がよいのかな?

間違いだらけの食事健康法 ~現代人が「慢性病」を抱えた理由を読みました。技術評論社のこのシリーズはなかなか面白い本が多いです。この本もとても面白かったです。しかし、誤植が多すぎて、文章も少し読みにくいところがあります。編集者はもう少し頑張ってくれないといけません。

中身をすごく乱暴にまとめると、人間の食生活の歴史は、狩猟生活がとても長く、農耕時代はわずかな歴史しかなく、ましてや日本人の西洋化した食事の歴史はたかだか100年くらいなものです。元気に暮らしていくなら、狩猟生活をしていたころに食べていた食べ物のバランスに合わせればよいという内容です。

この本の中で、穀物に関して書かれていることは、心に留めておくとよいなと思いました。それを書いておきます。

大豆

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フィチン酸とアブシシン酸とサポニン

玄米菜食をしている方ならよくご存知の話だと思います。種は発芽する条件が整うまで自分を守る働きがあります。例えば鳥が木の実を食べても種が糞からそのまま出てくるような話がありますね。

消化の途中で簡単に発芽しては、生き残りができません。簡単には発芽しない仕組みももっているのです。

フィチン酸とアブシシン酸の話は聞いたことがありましたが、今回初めてサポニンの働きを知りました。

フィチン酸

フィチン酸は、植物のリン酸を貯蔵する役割を担っています。フィチン酸を多く含む食品としては、豆類、ナッツ類に次いで、玄米、トウモロコシ、全粒小麦に多く含まれています。

玄米では、糠に3.37%、白米部分に0.89%、胚芽部分に3.48%フィチン酸が含まれているそうです。

フィチン酸は、亜鉛、鉄、マグネシウム、カルシウムなどのミネラル、あるいはビタミン類とキレート作用によって強力に結びついています。

人が食べたときに、このフィチン酸とミネラルを分解する酵素があればミネラルを利用できますが、その酵素を持たないので、ミネラルを吸収できません。

こうしたフィチン酸を取り除くためには、発酵浸水発芽などの方法が知られています。その中でも最も効果的なのが発酵させた場合で、56~96%のフィチン酸を除去することができます。

これに対して加熱処理後に10℃で浸水した場合は42~59%、熱処理をしないで、25℃で24時間浸水した場合は20%以下しかフィチン酸を除去できません。

アブシシン酸

アブシシン酸は糠に含まれます。糠といっても玄米ばかりではありません。穀物を精白した、つまり、表皮から削っていく時に出る、果皮、種皮、胚芽などの部分のことをいいます。

大麦の糠は麦糠、小麦の糠はふすまと呼ばれます。

発芽抑制因子とも呼ばれ、発芽を抑制する作用を持ち、休眠の誘導に重要な働きをしていると考えられています。

また、一方で、アブシシン酸が含まれたものを食べると、ヒトの白血球(顆粒球)に働きかけ、活性酸素や一酸化窒素(NO)など炎症の原因となるものを発生させる働きがあります。

サポニン

サポニンは糠に含まれています。日本では合成洗剤が普及するまで、米糠は洗剤としても広く使われていました。米糠に界面活性剤の働きがあるからです。

また、私はほぼ毎週、納豆を仕込んでいます。乾燥大豆を最初に水で洗うのですが、必ず泡立ちます。いつも何でだろうと思っていましたが、これは大豆サポニンによるものでした。

サポニンは界面活性剤のような働きをします。界面活性剤を簡単に説明すると、石けんです。石けんは油汚れを落とします。水と油は本来混ざらないのですが、界面活性剤によって油が小さいサイズのミセルになり、水と混ざりあって洗い流せるようになるのです。

ここまでなら、「なるほどなあ」で終わりです。ところが、話はまだ続きます。炎症に関係があるのです。

慢性炎症を防ぐこと

手を包丁で切ったり、腕をやけどしたり、インフルエンザにかかったりすると、体は全力で治そうとします。

手や腕やのどに炎症ができます。発熱、赤み、腫れ、痛みなどが出て来て血流がよくなり、また免疫反応も起きて早くその場所をもとの状態に戻します。

このような炎症なら症状は一時ひどくなるものの、数日で収まります。

しかし、慢性的に低レベルの炎症が続くことがあります。時々、経験しますね。洗剤のためか、ちょっとした皮膚の異常がなかなか治らなかったりすることはありませんか?

低レベルの炎症が持続する慢性炎症は、決して軽視すべきものではなく、慢性疾患の原因になるそうです。慢性疾患とは、ガン、自己免疫疾患、アルツハイマー病、骨粗鬆症、心臓・脳血管障害、メタボなどなど・・・。

炎症を起こす原因になるのは大体次の3種類です。

  1. ウイルス、バクテリアなどの感染。
  2. 石油化学製品、重金属、放射性物質などの毒性物質。
  3. 食事(栄養)、睡眠、精神的ストレスなど生活習慣。

低レベルな炎症が持続する状態に食べ物が関係しているのです。

リーキーガットを防ぐ

炎症の原因になるものは、皮膚や呼吸器、性器、消化器から入って来ます。しかし、何といっても一番重要で、異物にさらされるのは栄養を吸収する消化器である腸です。

今は腸が免疫にとって最も重要な場所だということは広く知られています。実際、免疫系の85%は腸管にあるといわれています。そのため、慢性炎症も腸が原因になって起こる場合が多いそうです。

普段、腸粘膜はしっかりとバリアを作ってバクテリアや未消化のタンパク質などの異物を通過させないようにしています。しかし、腸内の微生物叢の変化や、特定物質の影響で腸の粘膜から血液中に高分子のタンパク質が入り込んでしまうことで、腸に「穴があいた」状態になることがあります。

このことを、腸(ガット)と物質が漏れ出す(リークする)ことをあわせて、リーキーガットと呼ばれます。

サポニンが腸粘膜を溶かす

私たちの細胞を包む膜、細胞膜は、リン脂質という油で構成されています。ここに大豆サポニンのような界面活性作用を持つ物質が作用すると、細胞膜の脂質が溶け、穴が開きます。

玄米の糠にもサポニンがあるらしいですが、玄米を洗っても泡立ちません。大豆は水を入れただけで泡立ってきます。

何となく煮てしまえば大丈夫なのではないかと思ったのですが、甘かった。

サポニンは調理によっても失活することがありません。豆類を2時間熱湯で茹でてもほとんどのサポニンが残存しています。煮豆ではサポニンは消えません。

競技スポーツをやっている方の中には、大豆プロテインを練習後に飲む人が多いと思いますが、一番サポニン濃度が高いそうです。

また、ヘルシーなイメージのある豆腐にもサポニンは多く含まれます。豆腐がだめなら豆乳も同じですね。健康によい、良質なタンパク質だと思って大豆を食べていたら、腸の粘膜にダメージを与えるかもしれないとは・・・。

豆は発芽させるか発酵させる

サポニンを大幅に減少させるには、発芽させるか発酵させるのがよいそうです。そして、フィチン酸やアブシシン酸の害を減らすのも同じです。

発芽させれば、豆なら子葉、玄米なら胚乳が糖へ分解を始めます。発酵は微生物の力を借りますが分解と同じことです。

玄米を炊く場合は、半日から1日浸けて発芽状態にして炊いているので現状維持でよいと思いました。

また、豆乳を買ってきてヨーグルトにしていますが、これはよい方法でしょう。大豆の煮豆は食べないですが、納豆はほぼ毎日食べています。味噌もしょう油も毎日使いますが、これは心配がなさそうです。

ひよこ豆のカレーはたまに作ります。ひよこ豆は発芽させて使った方がよさそうです。少し調べてみました。

クックパッドに発芽ひよこ豆♪ ~ 豆は芽を出してから!という記事が見つかったので、これから参考にさせていただきます。

もやし

まとめ

もやしっていつから食べられるようになったのか少し調べてみましたがわかりませんでした。ビタミンCが増えることは知っていましたが、豆の毒を消す方法としては、ちょっとだけ手間がかかりますが、簡単な方法です。

今はもやしというと発芽率が抜群によい緑豆がほとんどですが、大豆もやしもあります。豆の害に気がついた人がもやしを食べ始めたのでしょうか?

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