花粉症の季節です。本当にからだは正直に反応します。私は47歳まで花粉症とは無縁でしたが、ある日突然始まりました。
今年も始まっています。ひどいときには朝目を覚ますと目がくっついているときもあります。のどの調子も悪くなる時があり、本当に不快です。
原因は、昔のことですが、数年がかりでやっていた東京駅の高層ビル工事ではないかと思っています。毎日かなりの量のホコリが舞っていて、地下街も同じように工事をしていたので、逃げようがありませんでした。会社の同僚も同じように花粉症になっていました。
今、あなたの知らない乳酸菌力を読んでいます。乳酸菌の種類別に効果が書かれていて、今の季節ならためしてみる価値があると思います。この記事では、花粉症によさそうな乳酸菌についてご紹介します。
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乳酸菌がIgA抗体を増やしてIgE抗体を増やさないようにする
私のように花粉症になる人は、腸から粘液に分泌されるIgA抗体が少ない傾向があるそうです。IgA抗体は、花粉やタンパク質などアレルゲンが体内に吸収されるのを抑える働きがあります。
花粉が鼻から入り込むと、鼻に分泌している粘液でとらえられますが、IgA抗体は花粉をとらえて体外へ運び去る役割を果たします。
もう一つのIgE抗体は、アレルギー症状に関係があります。
体内に入ってきた異物が発見されると、ヘルパーT細胞にその情報が伝わります。ヘルパーT細胞には、Th1とTh2の2種類ありますが、抗体を作るのに関係しているのはTh2です。
Th2は、B細胞に働きかけてIgE抗体を作らせます。
IgE抗体は、花粉が異物であると認識するための印のようなものです。粘膜下組織や結合組織などに存在するマスト細胞にくっついています。
花粉が入ってくるとIgE抗体は花粉に結合して、異物が入ってきたというメッセージが、マスト細胞に伝わります。すると、マスト細胞は破裂して、化学伝達物質(ヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサンなど)を放出します。これがアレルギー反応です。
この化学伝達物質が鼻や、眼を刺激することによって、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、眼のかゆみのような症状を発現します。
花粉は体に毒になるような敵ではないのですが、Th2が誤動作をするのでせっせと花粉を標的にしたIgE抗体が作られてしまっているのです。
腸内環境がよくないとTh1よりTh2が優位に働くそうです。
乳酸菌は、Th1とTh2のバランスを整え、IgE抗体を増やさないようにします。
どんな乳酸菌がよいのか?
あなたの知らない乳酸菌力によると、関連する乳酸菌は9つありました。食品の効果は個人差が大きいので必ず改善できるとはいえないですが、ひどいときは食べ続けてもよいかもしれません。ご参考まで。
私もあとでスーパーに行ってこよう。
BB536株
ビフィドバクテリウム属ロンガム(Bifidobacterium longum )
これは1971年に初めて食品に利用されたビフィズス菌です。ビフィズス菌って確か偏性嫌気性菌ですね。酸素があると生きて行けないのです。しかし、森永乳業が発見したこの株は、熱や酸素、酸にも強く、初めて食品に応用することができるようになったそうです。
HSK201株
ラクトバチルス属プランタラム(Lactobacillus plantarum)
植物乳酸菌です。ドイツの伝統食ザワークラウトから見つかった乳酸菌です。ザワークラウトを食べるとよいのかな?漬物由来の乳酸菌は胃液に強い特徴があります。
KW3110株
ラクトバチルス属パラガゼイ(Lactobacillus paracasei)
小岩井乳業が保有する100種類以上の株からキリンホールディングスが選び出した株だそうです。
小岩井大人の元気ヨーグルト(小岩井乳業)
K-2株
ラクトバチルス属パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)
これは上と同じ名前ですね。酒粕由来の植物乳酸菌です。
ハイハイン(亀田製菓)
LGG株
ラクトバチルス属ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)
1985年に発見された菌です。人に有益なプロバイオティクスとして30カ国以上で活用されているそうです。細胞表面に繊毛があるのが特徴で、乳酸桿菌でこのような特徴をもつのは今の所この菌だけだそうです。
ドリンクヨーグルトおなかへGG!(タカナシ乳業)
L-55株
ラクトバチルス属アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)
2000年にオハヨー乳業が乳幼児の腸内から分離した乳酸菌です。もともとお腹に棲んでいる菌なので胃液や腸液に対する耐性が高いのが特徴です。
たっぷりいちごヨーグルト(オハヨー乳業)
L-92株
ラクトバチルス属アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)
これもアシドフィルスですね。カルピスが自社で保有する株からアレルギー対策に特に厳選された株だそうです。
シロタ株
ラクトバチルス属カゼイ(Lactobacillus casei)
ご存知ヤクルトの菌です。ヤクルトの創始者代田稔博士が1930年に強化培養に成功した乳酸菌です。誰でも知っている有名な乳酸菌です。