酵素洗顔について調べてみた

酵素と検索すると酵素洗顔が出て来ます。何となく想像はできるのですが、どんな酵素を使っているのでしょう。また、似たような洗顔法にピーリングがありますが酵素洗顔とどんな違いがあるのでしょうか。調べてみました。

普段、手や顔を石けんで洗います。石けんは、脂肪酸とナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属が結合してできています。油汚れは水で落ちませんが、石けんなら落ちます。

石けんは、親油性(油にとける)と親水性(水にとける)を持っているので油汚れを溶かして水で落とすことができます。

でも、石けんは基本的に水で落とせる汚れと油汚れしか落とせないのです。タンパク質の汚れは落とせません。

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肌の構造

肌の構造は、下図をご覧下さい。角質層は一番外側にあり、基底層から角質層までを表皮、それより奥は真皮といいます。

肌をつくる肌細胞は、肌の奥から生まれ、徐々に表面へ出て、やがてはがれ落ちるという一生を送っており、これをターンオーバーといいます。角質とは、中から生まれた新しい肌細胞が一番外側に来た状態のことです。

赤ちゃんの肌はターンオーバーがスムーズなため、常に新しい肌が表面に出てきているから、肌がきれいです。

しかし、年を取るにつれてその期間はだんだん長くなり、大人の場合、きれいな肌を保っていられる期間は約28日間といわれています。

これ以上に長くなると、肌の表面に古い角質ばかり長くとどまり、くすみ、乾燥、シミなどの肌トラブルの原因になります。角質はタンパク質です。

私は顔のことは気にしませんが、足のカカトなんかたまにたわしで擦ります。どのくらい前の角質がたまっているのでしょう。

女性は化粧をしますから、皮脂やメイクなどが絡まり、古い角質が落ちにくくなります。くすみや乾燥、シミを防止するには、この古い角質を確実に落とすことが重要になります。

古い角質を落とすには、ピーリングと酵素洗顔という方法があります。

肌

ピーリングとは?

ピーリングは、台所で使うピーラーから連想される通り、皮をむくことです。自分でやる場合は、グリコール酸、ヒドロキシ酢酸ともいいますがα-ヒドロキシ酸 (AHA) を使用します。

要は、酸を使ってタンパク質を分解するという方法です。

α-(アルファ)はヒドロキシ基(-OH)が結合する炭素の位置を表していて、カルボキシル基(-COOH)の隣にある炭素がα位になります。

グリコール酸は砂糖作物に関連しており、サトウキビ、テンサイ、パイナップル、カンタロープ、および未成熟のブドウに見られます。

グリコール酸は皮膚への透過性が優れており、皮膚科医による皮膚剥離法では20 – 80%の濃度、家庭用スキンケアでは10%以下の濃度で使われており、皺やニキビ、色素過剰などを改善する効果があるとされています。出典

しかし、グリコール酸はヒドロキシ酢酸ともいい、酢酸にヒドロキシ基(-OH)が1個ついただけですから、酢酸が主成分のお酢を使ったらどうかなと思って検索してみました。

すると食酢を使ってピーリングをしている人の話がいろいろ出て来ます。お酢のピーリング方法は、リンゴ酢、米酢、クエン酸、黒酢などをぬるま湯に対して一定の割合に入れてコットンにしみ込ませて使うようですよ。

ここでは詳しく触れませんので、ご興味がありましたらご自分で検索してみてください。

酵素洗顔のルーツはうぐいすでしょう?

ピーリングは酸でタンパク質を分解することでしたが、酵素洗顔は、酵素によってタンパク質を分解します。タンパク質を分解する酵素はプロテアーゼと呼ばれます。

酸は、タンパク質以外にも溶けるものはみな溶かしてしまいますが、酵素は基質特異性という性質があり、プロテアーゼはタンパク質だけしか分解しません。

それが、ピーリングとの大きな違いです。

ところで、酵素洗顔というとまず思い出すのは、昔からあるうぐいすのフンです。子供の頃、なんでうぐいすのフンで顔を洗ったらきれいになるんだ、クサイじゃないかと思っていました。

今なら、分かります。酵素が入っているのですね。

その糞には豊富にリゾチームなどの加水分解酵素が含まれ、顔面に塗布する事で角質層が柔らかくなって、小皺が取れたり肌のキメが細かくなる・肌のくすみが取れて色白になる事から、古くから美顔洗顔料やにきび治療薬として人気がある。

「うぐいすの粉」として市販されているものがそれで、この酵素には脱色作用もあるため、着物の染み抜きにも利用される(以前は毛はえ薬として用いられていたこともあった)。出典

今はうぐいすのフンは希少品となり、手に入らなくなったようです。

酵素洗顔は、タンパク質を分解するプロテアーゼや脂肪を分解するリパーゼを洗顔料に添加して古い角質を落とすことを目的としています。

洗顔

酵素洗顔の酵素は微生物由来が主流

1990年代、ちょうど私が酵素を飲み始めた頃、パパイアが流行っていました。パパイアにはパパインというタンパク質を分解するプロテアーゼが入っていて、飲む消化酵素としても、洗顔料としても酵素商品があったと思います。

私にとって馴染みがないものを調べるときは、特許公報を調べると技術背景が分かるときがあります。

例えば、特開2009-256211「酵素配合洗顔パウダー」によると、パパインにはこんな弱点があったようです。

従来、洗顔パウダーに使用される酵素としては、パパインなど植物起源の蛋白分解酵素が用いられていたが、かかる酵素は蛋白分解作用が弱く、酵素の本来の目的としての毛穴につまった蛋白質の汚れ、および角質化した皮膚の洗浄を充分に行うことができなかった。また、微生物由来の酵素を配合する洗顔パウダーについても、従来のものは、酵素の安定化が充分に図られていない等の理由から、必ずしも満足する洗浄効果が得られていなかった。

さらに、この発明よりもずっと前の発明、特開昭60-120810「酵素入り洗顔パウダーの製法」でも、パパインの分解作用が弱かったので、微生物由来の、ASPプロテアーゼ、放線菌プロテアーゼ、黒麹菌プロテアーゼを使うと書かれていました。ASPとは麹のことです。

昭和60年とは、1985年ですから30年前に公開された発明です。

ただ、パパインを使うより微生物由来の酵素の方が安く手に入るだろうと思います。微生物を適当な材料で培養すればよいだけですから。

パパインはパパイアからとりますから、原価が高くなります。そんな事情があるのかもしれません。

酵素洗顔パウダー6種

化粧品メーカーの酵素洗顔パウダーがどのようなものなのか調べてみました。私は普段化粧品に縁がないですから、全成分を出してみて、馴染みがないものには黄色いマーカーを引いて、中身を調べてみました。

肌極 はだきわみ つるすべ素肌洗顔料

コーセー化粧品の酵素洗顔パウダーです。

タンパク分解酵素(プロテアーゼ)、皮脂クリア成分(シリカ・ラウロイルグルタミン酸Na)が入っていて、天然コメ由来保湿成分〔ライスステロール・コメヌカオイル・コメ胚芽油〕が入っているのがセールスポイントです。

コーンスターチ、ラウロイルグルタミン酸Na、オレフィン(C14-16)スルホン酸Na、タルク、ミリストイルグルタミン酸Naコカミドプロピルベタイン、カリ石ケン素地、グリシルグリシン、コメ胚芽油、ハチミツ、プロテアーゼ、BHTオレイン酸フィトステリルカラギーナンクエン酸Na、コメヌカ油、シリカ、デキストリン、リン酸3Na、塩化Na、水、香料

お米由来の保湿成分でつっぱらない洗顔パウダー。ゆらぎがちなあなたの肌に。ライスパワー®No.11のうるおいを。
  • オレフィン(C14-16)スルホン酸Na・・・炭素数が14の場合は、テトラデセンスルホン酸Naとも書かれる。炭素数14、15、16の場合がある。界面活性剤。
  • ミリストイルグルタミン酸Na・・・界面活性剤。
  • コカミドプロピルベタイン・・・界面活性剤。
  • グリシルグリシン・・・グリシンのジペプチド。皮脂の多い開いた毛穴を目立たなくする働きをします。
  • BHT・・・ブチル化ヒドロキシトルエン。酸化防止剤。
  • オレイン酸フィトステリル・・・オリーブオイルの主成分であるオレイン酸と植物由来のステロール(フィトステロール)からなる油性成分。皮膚にうるおいと柔軟性を与える。
  • カラギーナン・・・液体の分離を防止する安定剤。
  • クエン酸Na・・・保存料。

パパウォッシュ

株式会社 イー・エス・エス。天然パパイン酵素配合のパウダー洗顔料。酵素がメラニンを含む古い角質や、毛穴に詰まった皮脂などを分解して取り除きますというのがセールスポイントの商品です。

天然パパイン酵素が、メラニンを含む古い角質や毛穴汚れを分解して取り除くパウダー洗顔料。うるおいは残してさっぱりつるつるの肌に洗い上げる、人気No.1のノーマルタイプです。

全成分が掲載されていました。

石ケン素地、バレイショデンプン、コーンスターチ、タルクラウロイルグルタミン酸Naアルブミン、パパイン、加水分解卵白、スクワラン、トレハロース、アスコルビン酸、コメヌカエキス、カミツレ花エキス、ローズマリー葉エキス、乳糖、BG、水、香料

  • タルク・・・黒板に使うチョークやベビーパウダーの成分。パウダーの一部ですね。
  • ラウロイルグルタミン酸Na・・・界面活性剤。界面活性剤とは水になじみやすい「親水性」と、油になじみやすい「親油性」の2つの部分を持っています。 この構造が、本来、水と油のように混じり合わないものを、混ぜ合わせるのに役に立ち、汚れを落とす洗浄の働きをするのです。毎日使う石けんも界面活性剤です。
  • 加水分解卵白・・・ニワトリの卵白を、アルカリや酵素を使って加水分解して得られる。主成分はペプチド類(アルブミン)、アミノ酸類(角質層に含まれている天然保湿成分の一つ)。皮膚や毛髪に対する吸着性や浸透性があり、保湿効果もある。
  • アスコルビン酸・・・ビタミンCのことです。
  • BG・・・「ブチレングリコール」の略称であり、化粧品に含まれていることの多い「保湿剤」の種類の一つです。
  • アルブミン・・・一群のタンパク質に名づけられた総称で、卵白(albumen)を語源とし、卵白の構成タンパク質のうちの約65%を占める主成分タンパク質に対して命名され、さらにこれとよく似た生化学的性質を有するタンパク質の総称として採用されている。

suisai:ビューティ クリアパウダーa

カネボウ化粧品。「タンパク分解酵素」と「皮脂分解酵素」の2種類を配合。

グリチルリチン酸ジカリウム、タルク、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインラウリン酸カリウム、カラギーナン、シルク末、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オランダカラシエキス、豆乳発酵液、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液、パラベン、BG、イソステアリルアルコール、プロテアーゼ-1、リパーゼ-2、乳酸、水酸化カリウム

  • グリチルリチン酸ジカリウム・・・漢方でも使われる甘草の根っこから抽出される成分です。抗炎症作用、抗アレルギー作用を持ちます。
  • ヤシ油脂肪酸アシルイセチオン酸ナトリウム・・・界面活性剤。洗浄剤です。
  • ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン・・・コカミドプロピルベタインのこと。界面活性剤です。
  • ラウリン酸カリウム・・・石けん。界面活性剤です。
  • メチルハイドロジェンポリシロキサン・・・化粧料に使用される粉体の疎水化処理用シリコーンオイルのことです。粉体をなじませるもの。
  • 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液・・・保湿性に優れ、刺激性物質から皮膚を守る働きがある。
  • イソステアリルアルコール・・・液状の油分で、肌を柔軟にする工モリエント剤(保湿)や乳液やクリームなどの乳化剤として使用されます。
気になる角栓には酵素洗顔。ビューティークリアパウダーの秘密。

ミノン/アミノモイスト・クリアウォッシュパウダー

第一三共ヘルスケアのミノンというブランド。プロテアーゼが入っています。敏感肌でも使えるというのがセールスポイントのようです。

コーンスターチ、ラウロイルグルタミン酸Na、オレフィン(C14-16)スルホン酸Na、ココイルイセチオン酸Na、タルク、マルチトール、ポリアクリル酸Na、プロテアーゼ、シリカ、水、グリチルリチン酸2K、クエン酸Na、リン酸3Na、カルノシン、グリシルグリシン、リシンHCl、ロイシン、PCA-Na、乳酸Na、アルギニン、アスパラギン酸、PCA、グリシン、アラニン、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、セリン、バリン、イソロイシン、トレオニン、プロリン、グリセリン、1,2-ヘキサンジオール、ヒスチジン、フェニルアラニン、水添レシチン、ラウリン酸ポリグリセリル-10ユビキノン

  • マルチトール・・・糖アルコールの一つ。麦芽糖(マルトース)に水素添加を行った。別名「還元麦芽糖」
  • カルノシン・・・β-アラニンとヒスチジンからなるジペプチド。抗酸化作用と抗糖化作用がある。
  • リシンHCl・・・塩酸リジン、L-リシン塩酸塩を意味し、天然のリジンと同じ構造の栄養上不可欠なアミノ酸です。
  • PCA・・・ピロリドンカルボン酸。保湿成分。
  • 1,2-ヘキサンジオール・・・保湿剤としてのほか、抗菌力のある溶剤。
  • ラウリン酸ポリグリセリル‐10・・・ラウリン酸(脂肪酸)と、グリセリンからなる界面活性剤。高い保湿力を持つ。
  • ユビキノン・・・コエンザイムQ10。抗酸化作用がある。
ガサガサ・ゴワつきが気になる部分を、やさしくオフする酵素洗顔パウダー

パウダーウォッシュプラス

オルビス。タンパク質分解酵素プロテアーゼと脂肪分解酵素リパーゼが入っていて、毛穴汚れをしっかりオフというのがセールスポイントのようです。

コーンスターチ、ミリスチン酸K、タルク、ココイルグリシンNa、ソルビトール、結晶セルロース、プロテアーゼ、リパーゼ、ペンチレングリコールヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン、ローヤルゼリーエキス、エタノール、グリシルグリシン、シリカ、水

  • ミリスチン酸K・・・界面活性剤。石けん。
  • ソルビトール・・・保湿効果、柔軟効果にすぐれる。
  • ペンチレングリコール・・・防腐剤。
  • ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル・・・エモリエント剤・乳化剤として使用される。
  • ヒアルロン酸Na・・・保湿剤。
Wの酵素と濃密泡で、毛穴汚れをしっかりオフ。なめらかな毛穴レス透明美肌へ。

DETクリア ブライト&ピール フルーツ酵素パウダーウォッシュ

明色化粧品。パパインがはいっていますが、サリチル酸、リンゴ酸、酒石酸といったヒドロキシ酸が入っていて、ピーリングが主目的の商品のようです。

コーンスターチ、カリ石ケン素地、ミリスチン酸K、ソルビトール、パパイン、セイヨウナシ果実、ビルベリー果実エキス、サリックスニグラ樹皮エキス、サトウキビエキス、オレンジ果実エキス、レモン果実エキス、サトウカエデエキス、リンゴ果実エキス、キイチゴエキス、オレンジ油、サリチル酸、リンゴ酸、酒石酸、パーム油、シリカ、水、BG、シクロデキストリン、スクロース、香料

  • サリチル酸・・・殺菌、抗炎症作用があり、ニキビ対策にも使われます。
  • 酒石酸・・・葡萄、ワインに多く含まれる有機酸。
お肌にやさしいフルーツピーリングシリーズ「DETクリア」

植物酵素について詳しくお知りになりたい方は、まず、酵素について知りたいならまず最初にこのページから読んでほしいをお読みください。

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