酵素ジュースは生ジュースと発酵させたジュースと2つあります。熱を加えていないのでビタミンなどの効果も期待できます。酵素がたくさん含まれた野菜果物についても紹介します。
酵素ジュースには、2つタイプがある
1つは生のジュースです。生の果物や野菜には、特に消化酵素が含まれているものがあります。
それらを使って他の果物や野菜が早く消化されるようにミキサーでつくるのが、生の酵素ジュースです。
もう1つは手作り酵素で発酵期間が短いもののことをいいます。果物や野菜を用意して、重量比で1.1倍の砂糖を加え、毎日攪拌して1週間くらいで完成。
濾して液体だけを1か月くらいで飲みきってしまうようなものです。
酵素ジュースの効果
酵素ジュースの効果は、なんといっても生であることです。
市販の果汁100%、野菜汁100%ジュースは清涼飲料水に分類されるので、必ず加熱殺菌しなければなりません。ビタミンも消化酵素も壊されてしまいます。
しかし、これは食品衛生法により決められていることなので、仕方ありません。
そして、酵素ジュースのうち、生ジュースの方は、ミキサーでドロドロにしているので、栄養が吸収されやすくなります。
生で野菜や果物を食べるのもおいしいですが、時間があまりない朝、飲むだけでよいのは助かります。ビタミンを始め栄養が飲むだけでとれます。そして、お腹に軽く負担がありません。
また、砂糖を加えて発酵させた酵素ジュースの方は、カロリーがあるので少量飲めばよく、発酵させた果実野菜エキスは、消化吸収されやすくなっています。
もちろん、生ジュースに発酵させた酵素ジュースを入れてもよいのですよ。
酵素ジュースの作り方と本
酵素ジュースは、生酵素ジュースと発酵酵素ジュースがあります。それぞれつくりかたを紹介します。
クックパッドにもたくさん作り方がでていますが、よい本があるのでご紹介します。
酵素たっぷりで「やせ体質」になる! 「朝ジュース」ダイエット
こちらは、2011年発行ですが、2012年には16刷になっていた本で、現在でも入手できます。生ジュースの教科書です。
米麹で健康&ダイエットに! 図解植物酵素の手作り帖
こちらは、果物や野菜に重量比1.1倍の砂糖を入れて米麹を入れて発酵させる酵素ジュースの教科書です。
長期熟成させると味がどんな変化をするか、また、実際にできた消化酵素の効果を実験する方法まで書かれていてよい本ですよ。
生酵素ジュース
生の酵素ジュースは、すべて生の材料をミキサーにかけてつくります。その時に酵素を多く含む食材を入れるのがコツです。
酵素を多く含む食材
酵素を多く含む食材は、その酵素が分解する栄養が豊富に含まれているというわけでないところが面白いところです。以下、代表的な酵素を多く含む食材をご紹介します。
キウイ
タンパク質分解酵素、アクチニジンを含みます。特に緑色のキウイに多いです。
食肉軟化酵素として利用する際は、pH6 で作用させると、筋原繊維の基本構造を維持したまま筋内膜を分解することができますが、pH3 で作用させると食肉タンパク質が加水分解されます。
従って、食肉軟化酵素としてはパパインより優れています。(出典)
また、生のキウイフルーツを肉や魚料理の後に食べれば、タンパク質分解酵素が消化を促し、胃もたれにしくくなるといわれます。
ただし、ゼラチンを固まりにくくしたり、生クリームやチーズを分解することもあります。牛乳とスムージーにすると便秘解消効果があるといわれています。
もちろん、加熱すればこの働きは失われます。
パイナップル
タンパク質分解酵素、プロメラインが豊富。最近はあまりみかけませんが、昔の洋食屋さんではロース焼いたのについてくることがありました。酢豚にも入っていることがあります。
プロメラインは、肉の消化を助け、さらに血栓の溶解作用や抗浮腫などの健康効果も知られています。
バナナ
デンプン分解酵素、アミラーゼを含む。完熟したバナナは消化酵素が豊富に含まれています。
バナナは100gあたり、22.5gの炭水化物を含みます。エネルギー源になります。
大根
生の大根は100g中、94.5gは水分で、炭水化物が4.1g程度あるだけです。
しかし、デンプンの分解を促進する消化酵素、ジアスターゼ(アミラーゼ)、タンパク質を分解するプロテアーゼ、油を分解するリパーゼを含みます。
焼肉、天ぷらには大根おろしがついてきますが、大根おろしがあるともたれません。
メロン
タンパク質分解酵素、ククミシンを含みます。
ククミシンは様々なタンパク質を分解し、高温やアルカリ性のpHでも安定で強力なプロテアーゼです。食べながら皮膚に刺激を感じる人がいるようですが、それはククミシンの影響です。
ククミシンは果実中の種子の周囲で合成されていて、果汁中に蓄積されています。食用となる果肉では合成されません。
アボカド
脂肪を分解する酵素、リパーゼを含みます。また、美容成分で有名になったコエンザイムQ10も含まれているといわれています。
生のアボカドには100g中、18.7gの脂質が含まれます。(出典)
森のバターといわれるゆえんです。アボカドは脂質がたくさん含まれているので、それを自己消化するためにリパーゼがあると考えてもよさそうですね。
それぞれについて説明していきましょう。
ジュースの作り方(生ジュース)
洗って皮をむく
皮ごと使うりんごやぶどうは、よく洗う。バナナやキウイなど皮をむいて使うものは、皮をむく。いちごなどはへたと果肉の間の汚れをよく落とす。
材料を切る
材料は、ミキサーにかけてすぐにくずれるように一口大に切る。筋があるものはより小さく切る。葉は手でちぎってもよい。
ミキサーで攪拌する
最初に切った材料を入れ、次に液体(水、豆乳など)を入れて、ふたをしてスイッチON。15秒から1分くらいでなめらかになり、モーター音が静かになったらできあがりです。
梅酵素ジュースの作り方(発酵させる)
人気の梅酵素ジュースを作るのは簡単です。発酵させる酵素ジュースの基本は、材料の重量に対して、1.1倍の砂糖を入れます。さらに材料の重量に対して、1%の米麹を入れます。米麹は発酵のスターターとして入れます。
この比率は、野菜や他の果物を組み合わせて仕込む場合でも変わりません。
単純にこんな風に用意していただくとできます。
- 青梅・・・1kg
- 白砂糖・・・1.1kg
- 米麹・・・10g(梅の重量の1%)
実際の仕込みは、次のお2人の方法がていねいかつとても親切で、お手本にさせていただくとよいと思います。

常在菌はどうかな?
発酵させる酵素ジュースの場合、一緒に入れた砂糖が溶けてきたら、毎日かき回して酸素を入れます。
このとき、2つのレシピでは、手をよく洗って素手で行うと書かれているのですが、その目的は、手についている自分の常在菌も入れて自分用の酵素にするということなのです。正直なところ、かなり疑問に思います。
これは、ぬか漬けのぬか床を毎日手でかき回すことから、酵素も同じように作ればよいという考えなのかもしれません。食品会社でこんなことは許されないです。
熱湯消毒した泡立て器やへらを使ってかき混ぜて、多少時間がかかっても雑菌をなるべく入れないようにするのがよいと思います。
酵素について詳しくお知りになりたい方は、まず、酵素について知りたいならまず最初にこのページから読んでほしいをお読みください。