生酵素ってご存知ですか?私は知りませんでした。少なくとも私が酵素を飲み始めた1990年代には聞いたことがなかったです。
生酵素はどうも酵素サプリの一種のようなのですが、なぜ、「生」とついているのかご存知ですか?
酵素サプリは乾燥させたパウダーを使うのに、なぜ生とつけるのか分からなかったので、生酵素のメーカーサイトを読んでその理由を考えてみました。
生酵素とはどんなものなのか?
生酵素とは定義されたことばではありません。最初、どこかのメーカーの商品名かと思いました。
生(なま)って魅力があることばです。ビールよりも生ビールといわれるとすごく魅力があります。季節に関係なく飲みたくなります。
生酵素ということばを最初に考えた人は広告屋さんなのかもしれませんが、なかなか優秀な人だと思います。生酵素ということばが定着したのですから、会社で表彰してもらったのでしょうか。
新しいことばを作ると、まったく新しい商品のように感じて、ためしてみたくなる人がたくさん出て来ます。
生酵素の意味を各社のサイトを見て拾ってきました。
原料を加熱加工しないで発酵させた
とある生酵素のメーカーサイトを見ると、生酵素の意味は、熱を加えない非加熱発酵であるように書かれていました。
非加熱発酵というのがよく分かりません。発酵が始まるときに加温することはよくあることです。ヨーグルトや納豆を作る時は、40℃や45℃にして発酵させます。
もっとも、牛乳は生乳ではなく高温で殺菌済みのものであり、大豆は蒸してありますから生大豆ではありません。加熱というのはこのことをいっているのでしょうか。
加温と加熱では、加熱の方が温度が高そうです。
ということは、生酵素は、すべての材料が生のまま、また、野草などは多分野草茶のような乾燥物になっているので、それらはそのまま発酵させられているということなのでしょう。
原料を一切煮たり蒸したりしていないということです。
植物発酵エキスを高温で乾燥させない
酵素サプリは、植物発酵エキスを乾燥させてパウダーにし、それを錠剤にしたり、カプセルに詰めます。
たいてい、高温で乾燥させないと書かれています。しかし、今の時代、エキスを高温で乾燥させるような乱暴なメーカーはあまりないでしょうね。
栄養を壊さないように丁寧に乾燥させているということを強調するために、高温で乾燥させないという一文を付け加えているのでしょう。
私は、最近、日本盛の植物生まれの酵素という酵素サプリを買ってためしてみました。日本盛のは、植物発酵エキスをフリーズドライで乾燥させていました。
その記事は、日本盛植物生まれの酵素初回おためしが30%OFFなので買ってみたにまとめました。
ジェル状の酵素がカプセルの中に入っている
ジェル状の酵素をつくっているメーカーの中には、それをカプセルに詰めて生酵素として出しているところもありました。
私が酵素を飲み始めた頃、とても珍しい酵素カプセルをもらったことがあります。(今はありません)
肉厚の大きなカプセルの中にジェル状の酵素が入っていました。しかし、噛んで中身を味わってみるととても油が多いのです。
カプセルが水分に弱いので、油を一緒に入れないとカプセルが溶けてくるのだそうです。水分があるものをカプセルに入れる時は、気をつかうものだなと思いました。
乾燥させたパウダーが入っているならそんな心配はないのですが。この場合、中身を加熱も乾燥もさせていないので、これは生酵素といえますね。
そして、カプセルには入っていないですが、他のものに吸着させた酵素も、生酵素といってもよいと思います。ただし、油が多くなりますから、内容成分をよく確かめた方がよいです。
酵素ドリンクのように加熱殺菌しなくてよい
生酵素が一番強調したいのは、酵素ドリンクに対しての差別化なのでしょう。酵素ドリンクは、工場から出荷するまでに65℃で10分間以上加熱殺菌されます。
しかし、酵素サプリなら、原料を乾燥させているので、加熱殺菌する必要はない。酵素ドリンクはそのおかげで、発酵菌もなく酵素も失活しています。
酵素サプリは、乾燥したパウダーを組み合わせてつくることができるので、消化酵素や乳酸菌などお腹によい菌をあとで混ぜることができます。
つまり、生酵素の生とは、酵素ドリンクの65℃の加熱殺菌に対して、それをしなくてよいという意味の生なのです。
温度を上げると「煮る・ゆでる」ことになるんだから、酵素ドリンクはもう「生」じゃないと主張しているのです。
大人気の生酵素
生酵素がとても売れているそうです。ドラッグストアに行ってみると、酵素の種類も多くて驚きましたが、棚は生酵素だらけでした。
グーグルで調べると、2004年には何となく生酵素が検索されていて、2011年の5月くらいから検索する人が増え始め、2015年の5月からは検索数がうなぎのぼりでした。
いったい誰が名づけたのでしょう?
以前、くだものや野菜を発酵させたものになぜ酵素と名前がつけられたのか酵素とは何か?酵素農法の歴史から考えてみるという記事で歴史を調べました。

発酵食品に酵素と名前がついたことで、現在に至るまで、さまざまな混乱のもとになっています。しかし、私は最初に酵素と名づけた人は、商才に長けた人だと思います。
もし、一番初めに、ありきたりの○×発酵液とか、△□発酵食品とかそんな名前がついていたら、果たして現在のような、こんなブームになっていたかどうか・・・。
よく分からないというのが、商売には必要なのかもしれません。
いままでの酵素のタイプ
いままでの、酵素には4タイプあります。
- 酵素ドリンク
- 酵素サプリ
- ジェル状の酵素
- 他のものに吸着させた酵素
酵素ドリンクは、植物発酵エキスそのものです。しかし、今までもさんざん書いてきましたが、一番ゆるい条件でも65℃で10分間以上加熱殺菌されることが決められています。
酵素サプリは、植物発酵エキスを乾燥させ、錠剤にするかカプセルに入れます。
植物発酵エキスを他のものに吸着させた酵素は、私が知る限りバイエム酵素と大高酵素のふげんしかありません。多分、あまり知られていないと思います。
バイエム酵素は、国産のコーンスターチに植物発酵エキスを培養した湿式の粉酵素です。食品なので、加熱殺菌されません。
まとめ
酵素に対しての生酵素は、ビールに対しての生ビールと同じような新鮮な感じを受けます。生酵素ということばを考えた人はすごいですね。
しかし、調べていくと、生酵素は、ジェル状の酵素をカプセルに入れる以外は、従来の酵素サプリと何も変わらないように思います。
生の意味は、酵素サプリの製造に関することではなく、酵素ドリンクとの比較で使われているようです。
酵素ドリンクは65℃の加熱殺菌なので、もう、煮たりゆでたりされたようなものだ。しかし、酵素サプリは、加熱されていないから、生だといっているように感じます。
疑問に思ったら、メーカーに問い合わせてみるのがよい方法です。何でも聞いてみる。受け答えでメーカーの姿勢がすぐに分かります。
酵素について詳しくお知りになりたい方は、まず、酵素について知りたいならまず最初にこのページから読んでほしいをお読みください。