植物生まれの酵素には、正直なところ、大して効果を期待していなかったのですが、飲んでみたら翌日よさを感じることができました。なぜ、植物生まれの酵素が、乾燥させたカプセル入りなのに効果を感じることができたのだろう?
その理由を考えてみました。この記事は、日本盛植物生まれの酵素、初回が30%OFFなので自分でためしてみたの続きです。前に書いた記事には、私の酵素の飲み方とどんな変化を感じたかを書きました。
乳酸菌と消化酵素と植物発酵エキスからなる日本盛の酵素
先に結論めいたことから書いておきましょう。
日本盛の酵素は、よい酵素とはどのようなものなのか、必要条件を先にイメージして、主な原材料の2年熟成させた植物発酵エキスに、腸で働く乳酸菌と、消化に役に立つ酵素を加えて、酵素の完成像に近づける方法をとったのではないかと思いました。
実際、わたしたちが酵素に期待する効果は、ほぼ、その3つによって叶えられるからです。
もし、酵素を発酵・熟成させる手段だけでつくった場合、酵素が生きているか?とか、乳酸菌が生きているのか?など、若干の勘違いも含まれる質問に対して、できあがった製品を分析しないと分からないことが多かったのは事実だと思います。
しかし、日本盛の酵素は、植物発酵エキスと、腸まで届いて腸でしばらく働く乳酸菌と、消化酵素とでできているのですから、説明も簡単にできます。
酵素は入っている。生きている乳酸菌も入っている。
私が日本盛の人なら「日本盛の酵素は生きていますか?」と聞かれたら、酵素は生き物でないですが、消化酵素は入ってますよと答えられます。
また、「乳酸菌は生きていますか?」と聞かれたら、体の中に入ったら活動する乳酸菌が入っていますといえます。
そして、乳酸菌は腸まで届いてしばらくの間定着して乳酸を作るので、腸内でしばらくの間、善玉菌を増やします、と言えます。
これはすべて乾燥させた原材料を用意したからこそ可能になる方法だと思います。日本盛の酵素は、発売当初からカプセルのものしかありません。
人気がある酵素ドリンクタイプを出さないのかなと思っていましたが、ずっとカプセルだけしか製造していないのは、商品開発をした方にはっきりとした考えがあるように感じます。
酵素を組み立てる
できた植物発酵エキスをフリーズドライにするのは、発酵菌も、発酵する時に使われた酵素も破壊します。その代わり、植物発酵エキス自体の品質はよい状態に保たれます。
そして、フリーズドライした植物発酵エキスにあとで消化酵素と乳酸菌を加えるので、もともと期待されている植物発酵エキスの性質が「復活」しますから問題ありません。
酵素は70年以上の歴史がある商品です。ずっと伝統的な醸造スタイルで製造されてきました。多分、従来のメーカーから植物発酵エキスをフリーズドライにするという考えは出てこないように思います。
日本盛の酵素の製造工程
植物生まれの酵素は、このようにつくられます。
- 130種類以上の原材料に黒糖を加えて2年発酵させ植物発酵エキスをつくる。
- フリーズドライで凍結乾燥させる。
- 必要な添加物を加えてカプセルに詰める。
発酵期間(年数)について
この酵素の発酵期間は2年だそうです。
私はいろいろな酵素を味見してきましたが、発酵年数は、2年でも3年でも4年でも大して変わりません。ただし、例えば10年寝かすと風味はかなり変わります。私の鈍感な舌でも、からだによいだろうなというのが分かる味になります。
酵素メーカーの中には、工場見学に積極的な会社もあります。もしそんなチャンスがあったら、一度見学してみるとよいです。発酵年数と味の違いを、実際に試食させてくれるメーカーもありました。
フリーズドライは、植物生まれの酵素が非加熱で生酵素であることの証
フリーズドライとは、-30℃程度で凍結させた食品を真空状態に置き、水分を昇華させ乾燥させる技術のことです。
フリーズドライしたもので一番身近な例は、インスタントコーヒーです。
食品をカチンカチンに凍らせると、中に含まれている水分が氷になります。そこで、気圧を下げると、氷から湯気がどんどん出て行きます。氷が水にならず、そのまま気体の水蒸気になる現象で昇華といいます。
真空にすると氷が激しく蒸発します。植物発酵エキスをフリーズドライにすると、氷(水分)だけが低温のまま蒸発してからからに乾燥します。
生酵素(なまこうそ)が今ずいぶん流行っているようです。非加熱(このことば、すごく変な感じがしますが)で製造するのが生酵素なら、植物生まれの酵素も非加熱で製造していますから生酵素といってよいでしょう。
さらに、フリーズドライ後の食品に含まれる水分量が極端に低いので、酵素や微生物の作用を抑制することができます。そのため、保存料を使わずに長期保存することが可能になります。
そこに以下のものを足して製品化しています。
植物生まれの酵素の添加物
植物生まれの酵素には植物発酵エキス以外に添加物が加えられています。添加物と聞くとイメージがよくないです。
調べてみると、カプセルの材料とカプセルの中で固まらないようにするもの以外は、からだに役に立つものでした。
もちろん、保存料は使われていません。
どんなものが入っているのか、調べてみました。
7種類入っていました。
- 食物繊維(難消化性デキストリン)
- フラクトオリゴ糖
- 有胞子性乳酸菌末
- 酒粕由来の乳酸菌
- 小麦発酵エキス
- HPMC
- ショ糖脂肪酸エステル
早速、これらはどんなものでどんな働きをするのか調べてみました。
食物繊維(難消化性デキストリン)
主にトウモロコシのデンプンを糖化したときにできてくる難消化性成分のことで、水溶性の食物繊維です。
水溶性の食物繊維は水に溶けるとドロドロのゲル状に変化します。
一般に水溶性の食物繊維は、糖質の消化吸収を緩やかにし、血糖値の上昇を抑える効果があり、コレステロールなどの余分な脂質を吸着し排出するなど、体への吸収を抑制する働きがあります。食物繊維は、ビフィズス菌のエサになります。
フラクトオリゴ糖
これもビフィズス菌のえさになります。腸内細菌のビフィズス菌を増やします。これもよい働きをする添加物です。
有胞子性乳酸菌末
有胞子性乳酸菌は胞子を形成する乳酸菌です。ラクリス菌と呼ばれています。胞子は、環境が生存に適さなくなると形成されます。種(たね)のようなものです。
そのため、他の細菌のように胃酸で殺されずに胃を通過し、腸管内で発芽し、しばらくとどまって乳酸発酵によって乳酸をつくります。胃酸で死なずに腸まで届きしばらくとどまる乳酸菌です。
しかし、有胞子性乳酸菌の摂取をやめると、しばらくすると体外に排出されます。腸内に定着するわけではありません。
生酛づくり由来の乳酸菌
さらに日本酒の生酛づくり由来の乳酸菌も新たに入っています。
生酛づくりについては、生酛(きもと)づくりとはで説明を書いておきました。自然の乳酸菌を取り込むための手間のかかる方法です。酒粕から採取した乳酸菌です。菌属、菌種、菌株までは書かれていませんでしたが、数は10億個だそうです。
小麦発酵エキス
小麦発酵エキスは、小麦ふすまに微生物を植え付けて酵素をつくらせたもの。
- 油を分解するリパーゼ
- タンパク質を分解するプロテアーゼ
- セルロースを分解するセルラーゼ
- 乳糖を分解するラクターゼ
などが入っています。
消化酵素として添加されているようです。
HPMC
ヒドロキシプロピルメチルセルロースの略です。HPMC は、平成15年(2003 年)6月に食品添加物として指定されたものです。
保健機能食品のカプセル剤及び錠剤にのみ使用されています。つまり、HPMCはカプセルのことです。余分な添加物で本来必要がないものですが、これは仕方ありません。
ショ糖脂肪酸エステル
ショ糖は砂糖のことです。
脂肪酸は、油を構成する成分です。脂肪酸にはいくつか種類があります。オリーブオイルならオレイン酸、最近話題のえごま油ならα-リノレン酸、魚油なら、DHAやEPAが知られています。
簡単にいうと、ショ糖脂肪酸エステルとは砂糖と脂肪酸が結合したものです。やはり食品添加物で、乳化剤の一種です。カプセルの中の脂質と炭水化物をなじませるために使われています。サトウキビ由来です。これも品質管理のために加えられているもので、本来は必要がないかもしれません。
カプセルにすることで、HPMCやショ糖脂肪酸エステルという余分なものが必要になりますが、中身が乾燥した粉末になっているので、食物繊維(難消化性デキストリン)、フラクトオリゴ糖、有胞子性乳酸菌末、小麦発酵エキスといった役に立つ成分を加えることができます。
個人的には、スティックタイプ袋に入ったパウダーになるとよいのになあと思いますが、そうすると、コストがかかって価格が上がるのかもしれません。
まとめ
植物生まれの酵素は、酵素の完成像から逆算して組み立てている印象があります。
特に品質を落とさず長期保存を可能にするフリーズドライと、そこで損なわれる発酵菌を、後で乳酸菌として割り切って加えるところが新しい考え方だなと思いました。
この記事の続きは、日本盛に植物生まれの酵素について質問してみたをお読み下さい。
こちらに酵素の話はまとめてあります。酵素について知りたいならまず最初にこのページから読んでほしい