植物酵素は簡単に手作りできそうだ

「酵素」も発酵食品の一つ。漬け物をつけるように自分で作ることができます。自分で作れば加熱殺菌していないものが手に入ります。また、酵素を買っている人には、自分が払っているお金(価格)が適当なのか考えるきっかけにできます。

野菜と果物

手づくり酵素の教科書

ヨーグルトを培養するよりは手間がかかりますが、酵素は自分で作ることができます。

いま、図解植物酵素の手作り帖を読んでいます。この本はかなり親切な本です。

健康食品の酵素はずいぶん昔からあるのですが、ここ数年、毎日テレビCMをやっているのでとても身近なものになりました。

酵素はしばらく飲んでいたのでどんな風によいか分かります。私の場合は、ヨーグルトに比べて体が温まる感じがするのと、疲れた日の夜に飲んでおくと、翌朝起きた時に疲れが抜けているような気がします。

その反面、ヨーグルトに比べてお腹にガスがたまりやすい気がします。実際、プープーよく出ます。便の状態は、私の場合はヨーグルトの方がよいです。

酵素は高いものから安いものまでいろいろためしましたが、高いからよくて安いからダメというわけではなかったです。ただ、個人的には、乾燥させたものより液体もしくはジェル状のものの方がよかった気がします。

酵素という名前から何か作用を期待してしまいますが、原料と作り方から考えれば、たくさんの野菜やら葉っぱや果物をいろいろな菌で発酵させるのですから、基本的に原料の植物が消化吸収されやすいものに変わっていると考えればよいと思います。細かく見ればビタミンが増えたりすることはあるかもしれません。

もう一つ期待できるのは発酵させたものなのでヨーグルト的な効果です。

手作り酵素つくるのは簡単だ

手作り酵素の会があるらしいというのは以前から知っていましたが、本が出ているのは知りませんでした。

作り方は、原材料の野菜や果物を用意して、生のまま使います。それに白砂糖を原材料の重量に対し、1.1倍入れ、さらに原材料の重量の1%の米麹を加えます。

この本ではスターターには米麹を使っていました。酵素のメーカーは仕込みにいろいろな菌を使っています。聞いても教えてくれないと思います。そして、米麹を使って仕込んでも、発酵の最初から終わりまでずっと米麹が活躍しているわけではないです。

発酵期間は、5日くらいからと書かれていました。この辺はもう少し知りたいですが、自分でやった方が早そうです。味をみれば分かります。そして材料を濾して、瓶に入れて保管するようです。瓶に入れても殺菌していないですから、その後も発酵は続きます。

白砂糖は自然食を好む方から目の敵にされていますが、余分なものが入っていないので仕込むのにはよいと思います。砂糖を入れる意味は、原材料のエキスを外に出すためと、腐敗防止だと思います。生の果物ならすぐに傷んでしまいますが、ジャムにするとかなり持ちます。

食品の保存性をよくするためには、常温なら、塩を加える、砂糖を加える、乾燥させるの3通りです。

米麹は、日本酒を造るときは蒸した米を糖化するために使いましたが、麹はいろいろな酵素を作るようなので使えるのでしょう。

長期保存には化石サンゴかタマゴの殻を10分くらい煮沸消毒したものを乾燥させて使うようです。主成分は炭酸カルシウムだそうなので、おそらくアルコールからできてくる酢酸(お酢の成分)を中和させるために使うのだと思います。

原材料は季節によって、また、果物中心にするなどいろいろな方法があるようですが、それは是非、本をお読みください。

ご参考まで、クックパッドでも手作り酵素のレシピを公開されている方が結構いらっしゃいます。

手作り酵素はスターターで味が変わる

この本が面白かったのは、手作り酵素を仕込むときに、同じ材料を使ってスターターを変えた実験をしているところです。

麹、ケフィア、ドライイースト、手作り酵素、メーカー酵素、市販の酵素用スターターで仕込み、3ヶ月後、1年後の味を比べています。ケフィアはヨーグルトの種で、ドライイーストはパンに使うものだと思います。

1年後に全体的に漬物臭がするものが多いのですが、これはきっと乳酸菌の影響なのでしょうね。漬け物は乳酸発酵します。pHはいずれも3~4なので酸性です。

興味深いのは、米麹を使った手作り酵素は、1年後は、麹臭と蜂蜜の香りがして、すでにつくってあった手作り酵素をスターターに使った酵素は、1年後には、フルーティーな香りになったそうです。

有機農業の話で、堆肥を発酵させるときは、堆肥の材料に古い堆肥を混ぜるとよく発酵するという話があります。

同じような材料を発酵させるには、十分にこなれた発酵させたものをスターターに使うとうまく発酵するのかもしれません。そして、長く寝かせると味がよくなっていく可能性を感じました。本当に自分でやろうと思います。

酵素を確かめるには

もう一つ、出来上がった酵素の力を試す方法が出ていました。

デンプンとタンパク質を分解できるかどうか、

用意するのは片栗粉かコーンスターチ10g。それに熱湯を180ml加えてかき混ぜ、とろみのある溶液を作ります。麻婆豆腐を作った時に最後にとろみをつけるやつです。

それが冷めてから半分くらいの量に手作り酵素20mlを入れてかき混ぜるとデンプンが小さな固まりになり、やがて溶けて柔らかくなっていくようです。デンプンを溶かすのはアミラーゼですから、アミラーゼが含まれているということが確かめられます。

もう一つ、ゼラチンを10gを150mlの水で戻して弱火にかけてゼラチンを溶かします。それを小さなグラスに入れて冷蔵庫で固めます。ゼリーをつくるのです。

できたゼリーに手作り酵素20mをかけるとゼリーが溶けていきます。ゼラチンはタンパク質なので、タンパク質を溶かすプロテアーゼが入っていることが分かります。

酵素の糖分について

酵素を作るには砂糖をたくさん使うことが分かりました。酵素にしたから砂糖の害(?)がないかというとそうとはいえません。私の場合は太りやすくなりました。

酵素を飲む場合は、ある程度の量を飲まないと効果を感じにくいと思います。その場合、カロリーのことを考えて食事のカロリーと置き換えるようにした方がよいと思います。

まとめ

材料をたくさんそろえる面倒さはありますが、酵素は手作りできます。ヨーグルトを仕込んだり漬け物をつけるように、発酵食品を仕込むのは、それほどむずかしいことではありません。

メーカー品は、液状、ペースト状のものは加熱殺菌されているようですが、自分で作れば作ったままのものを飲むことができます。

植物酵素について詳しくお知りになりたい方は、まず、酵素について知りたいならまず最初にこのページから読んでほしいをお読みください。

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