かつお節を正確に理解する

うちではいつもかつお節でダシをとってみそ汁を作っています。かつお節といっても乾物屋さんから買ってくる80gくらい袋に入った削り節です。

いつも同じメーカーのを買っているのですが、今使っているのが、ロットの関係なのでしょうが、あまり美味しくないのです。

以前から思っていたのですが、かつお節を1本買って、毎回削った方がきっと安いし美味しいに決まっています。そろそろ、そういう生活にしたいと思います。

かつお節についてちょっと勉強してみます。

かつおぶし

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かつお節のつくりかた

かつお節のつくり方は、農大の小泉先生が書かれた江戸の健康食: 日本人の知恵と工夫を再発見に書かれていました。

まず原料のかつおを三枚におろし、その身を煮カゴに入れて、1時間半ほど煮た後冷やす。

そして、骨抜きしてから底を簀の子張りした木の箱に4、5枚を重ねて入れ、焙乾室でかたい薪材を燃やしていぶし、乾燥する。

この焙乾のやり方は、まず85℃で約1時間、5日間続ける。このあと火を弱めて、さらに数回くり返す。そして、最後に3~4日間、日光で乾燥すると荒節(あらぶし)が得られる。

荒節を舟形に整形削りをし(これを裸節という)、これを4~5日間ほど日光に乾かしてから、つねに使用している黴づけ用の樽、または箱に入れて密閉する。

この容器内には、麹黴(こうじかび)の一種、アスペルギルス・グラウカス(Aspergillus glaucus)の胞子が多数生息しているから、その中に裸節を2週間も入れておくと表面には黴が密生する。(一番黴)

これを取り出して白乾し、黴を刷毛でこすりとり、ふたたび黴づけ容器に詰める。2週間ほどして、また黴が密生する(二番黴)から、前と同様の操作を繰り返し、こうして、三番黴、四番黴をつけ、最後に十分に乾燥して製品ができあがる。

なかなか手間がかかる作業です。

カビのおかげで硬く乾燥する

かつお節はできあがると石のように硬くなります。これは身から水分が徹底的に抜けているからです。そして、水分が抜けると、保存性が高くなります。鰹節は極めて保存性が高い食品です。

小泉先生の本ではこう書かれています。

たんに焙乾しただけでは、生節の表面は乾燥するものの、内部までは硬くはならない。また、焙乾だけした鰹節では、乾燥にムラが出て、削っているうちに表面からボロボロと崩れてしまう。

だが、ここに黴をつけてやると、節の表面に生息しようとする黴は、その繁殖にかなりの量の水分を必要とするから、節の内部から表面に水分を吸い上げ、その水を生きる糧として利用することになる。

すごい仕組みですね。いったいどんな人がどんな現象を見て再現性のある技術として考えたのでしょうね。

蕎麦

蕎麦だしに使うかつお節

以前、蕎麦学校に通ったことがあります。蕎麦を打ってみたいということと、蕎麦だしにとても興味がありました。

というのも、私、毎日、立ち食い蕎麦を始め一食は蕎麦を食べていた時期があります。その最初のきっかけは、冬のある日、市川の一茶庵で食べた鴨南蛮でした。

お客さんの会社に訪問し、では昼飯でも一緒にと行った市川の一茶庵は、その方の行きつけのお店だったのです。蕎麦もおいしかったですが、なにより蕎麦だしがおいしくて、恥ずかしながら全部飲んでしまいました。

寒い日に体が温まる、少し濃いめで甘みも少し感じるだしでした。

それから、その方を誘って毎月昼飯を食べに通うようになりました。天ぷら蕎麦にもりを1枚追加するのが定番になりました。

蕎麦だしは、関西では、かつお節と昆布を使いますが、関東の蕎麦だしは、かつお節とさば節だけを使います。やぶそばとか一茶庵とか有名なお店がありますが、みんなそうだと思います。

枯本節荒亀節宗田節さば節を使うのですが、深くてよいダシがでます。自分でやってみても「これは有名店の蕎麦だしだ!」といえるものができます。

蕎麦学校のレシピは公開してはいけないらしいのでここには書きませんが、そばうどん2016 (柴田書店MOOK) のようなプロ向けの本を読むと、蕎麦だしのつくり方は書いてあります。

返し(しょう油と味醂)を作り、白だし(いわゆるダシ)を取る、2工程あるのが少々めんどくさいですが、レシピ通りに正確に作ると、スーパーで売っている濃縮つゆではとても出せない味に仕上がります。

枯本節とは

枯本節を検索すると、グーグルの検索結果では、マルサヤさんの本枯本節二年物が先頭に出てきました。それを読ませていただくと、上で小泉先生が書かれていたつくり方でできあがったかつお節が、枯本節です。

少しつけ加えると、かつおを三枚におろした後、それぞれの身をそれぞれ血合いを境に切り分けます。血合いを取る一手間がかけられています。

つまり1尾のかつおから4本の節がとれます。この時背側でできた節を雄節、腹側でできた節を雌節と言い、あるいは背と腹からできていることからそれぞれ背節、腹節と呼ぶことがあります。

こんなことが書かれていました。

しかし、じつのところ、この枯本節は、鰹節の全体生産量の数%にも満たない希少品なのです。

世の中に多く出回っている鰹節のほとんどは、カビ付けを施さない「荒節」であり、皆さまがイメージする枯本節を召し上がっていない場合がほとんどであるという現実がございます。

それくらい、現代では枯本節が希少な存在となっております。

サイトから引用させていただいたので、マルサヤさんの鹿児島産本枯本節二年物 -雄節・雌節 各1本セットへのリンクを貼っておきます。

荒亀節とは

日本鰹節協会のサイトの鰹節とその仲間たちに説明がありました。

亀節は3枚におろしただけの身からつくる節のことでつまり1尾のカツオから2本の節がとれます。亀節の名は完成した節の形が亀の甲羅に似ていることに由来しています。

こちらは、おろした身から血合いを取り除かないことと、荒節なので、カビつけをしていないものです。値段もだいぶ安くなりますね。

かつお荒亀節

宗田節とは

宗田節は、マルソウダガツオから作られたかつお節のことをいいます。マルソウダガツオは、関東の市場などではほとんど見かけないものです。

鮮魚として売り買いされるのは主に産地。主な産地は高知県です。関東の市場にも少ないながら来ますが、非常に値段が安いのだとか。

そうだ節でとっただしは味が濃厚で色がつくのが特徴です。そのため上品な味や色合いに仕立てたい椀物には向きません。そば店でそうだ節を主体にして使うのが関東です。

特上宗田かつお厚削り

さば節

さば節は、かつお節ではありませんが、蕎麦だしには重要です。

ゴマサバが主に使われます。ゴマサバは、鮮魚として、また活け締め(首折れサバ)として入荷してきます。近年入荷の増えてきている魚で値段は安いです。

晩夏、秋から冬、春までが旬だとされていますが、夏にも味は落ちない。値段は鮮魚は安く、首折れなど締めたものは高いです。

生食用のサバは東北の近海でとれたものがおいしいと言われます。しかしさば節にはそれでは脂がのりすぎていて向きません。

さば節には九州近海でとれたものが主に使われます。

業務用のさば節は節で流通することはまずありません。ほとんどが削り節です。そうだ節と同じで、じっくり時間をかけるとうま味が引き出される特徴があります。

黒門市場 山長商店 [業務用]削り節 さば薄削り

かつお削り節とかつおぶし削り節はちがうもの

普段、まったく気にしていませんでしたが、かつお削り節とかつお節削り節は違うものでした。ご存知でしたか?

鰹節ができるまでにで詳しく説明されていました。

かつお削り節は、カビつけをしていない荒節を削ったもの。かつおぶし削り節は、カビつけをした枯本節を削ったものです。

かつお削り節は香りが強くやや魚臭い感じがしますが、かつおぶし削り節は、カビをつけて何度も発酵させているので、まろやかな香りで比較約あっさりしているのが特徴です。

値段はかつおぶし削り節の方が高いに決まっていますね。

どうやら、カビつけをしたものは、かつお節と名前がつくようです。これは覚えておきましょう。

スーパーに行くと、花かつおという商品名で販売されていて、私が買っているのもそれでした。原料名を見ると、かつおのふしと書かれていました。

もし、削っているのがかつお節だったら、花かつお節と書かれるのでしょう。花かつおは、もちろんカビつけをしていない荒節を削ったものです。

冒頭、私はかつお節を使っているなんて書きましたが、花かつおなのでかつお節ではありませんでした。

花かつおの「花」は削り方を示していて、かつお節の削り方の種類と使い方によると、血合いを除いた正肉だけを花びら状に削ることだそうです。

ここまで書いてきて、アマゾンでかつお節の値段を調べても、自分でかつお節を1本買って削った方が割安だなと分かりました。

かつお節削り器はオカカくんがよいらしいです

前から料理好きの若い友人にすすめられていた愛工業 かつおぶし削り オカカ。まだ、買ってないです。ずっと、かつお節を買って来て自分で削るのが面倒な気がしていました。

なんでも三重県尾鷲市ではみんな持っていて、とてもポピュラーなんだとか。昔の鉛筆削りみたいな雰囲気があるかつお節削り器です。

替え刃式で使い心地はとてもよいそうです。おひたしなどにいつも削りたてのかつお節を使っている友人は絶賛していました。

カンナ式のかつお節削り器はもう少し安い物もありますが、普通は1万円近くします。オカカは5000円しないで買えるのも魅力的です。

あとは、かつお節じゃなくて手を削る心配がないのがよいですね。刃を研ぐのは、私はナタの片刃を研ぐのは慣れているので、多分大丈夫なのですが。

アマゾンのレビューでは、簡単に大量に削れるところが魅力だと書かれているので、ハンドルを回せばじゃんじゃん削れるのだと思います。うーん、どうしようかな。

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