1999年に設置された秋田県立大学生物資源科学部 応用生物科学科 応用生物科学講座 食品醸造グループで酒づくりを学ぶことができます。2009年から毎年「究(きわむ)」という日本酒をつくり販売しています。2018年から地元の酒造会社株式会社那波商店の指導を受けています。また、「羽後麦酒」でクラフトビールを仕込んだ記録もありました。
秋田県立大学は1999年に設置された大学
酒づくりを学べる大学を探していると、秋田県立大学 生物資源科学部 応用生物科学科 応用生物科学講座 食品醸造グループがありました。
秋田県立大学は1999年につくられた新しい大学です。ウイキペディア秋田県立大学にはこのように書かれています。
秋田県立大学は、秋田県秋田市下新城中野字街道端西241-438に本部を置く日本の公立大学である。1999年に設置された。 2006年4月、公立大学法人により設置運営される大学となった。
本荘キャンパス、秋田キャンパス、大潟キャンパスと分かれていますが、食品醸造グループがあるのは、秋田キャンパスです。
生物資源科学部 応用生物科学科 応用生物科学講座 食品醸造グループ
酒づくりを学べるのは、ちょっと長いですが、生物資源科学部 応用生物科学科 応用生物科学講座 食品醸造グループです。
令和4年度の入学者選抜要項を読むと、応用生物科学科の定員は40名です。食品醸造グループの定員まではわかりませんでした。
応用生物科学科の紹介ページに食品醸造グループも紹介されています。
この中に、応用生物科学科(食品醸造グループ)の動画がYouTubeにアップされていました。
どんな研究をしているか?
また、これまでの研究成果を読むと、これまでの酒に関する研究を知ることができます。ちなみに、私は吟醸酒の官能評価と化学成分との相関分析に興味を持ちました。
純米吟醸酒『究(きわむ)』
2009年から毎年、「究(きわむ)」という日本酒をつくり販売しています。
純米吟醸酒「究(きわむ)」が完成しました
令和元年度のお知らせの中に、純米吟醸酒「究(きわむ)」が完成しましたという記事がありました。2009年からつくっているようですね。
「究プロジェクト」は、2009年に始動、2010年から販売を開始し、本年度は、生物資源科学部の学生23人が若者に向けた新しい日本酒の開発に取り組みました。
学生たちは、本学フィールド教育研究センターの圃場で育てられた県オリジナル酒米「秋田酒こまち」を自分たちで収穫し、那波商店さんのご協力をいただきながら、本学と株式会社秋田今野商店(大仙市)が共同で開発したこうじ菌「吟味(ぎんあじ)」を使用し、製麹から秋田流生酛造りによる仕込み、上槽までの一連の作業を行いました。
日本酒醸造 『究プロジェクト』が仕込み作業をスタート!!
また、令和2年度のお知らせでは、
学生たちは、蒸し上がった酒米(本学フィールド教育研究センター圃場で収穫。秋田県オリジナル酒米「秋田酒こまち」)を桶に入れ、肩に担ぎ、小走りで麹室(むろ)へと運び、麹菌(大仙市の秋田今野商店さんと共同開発した「吟味」)と混ぜ合わせる種切りをしました。
究プロジェクトは今後、製麹から秋田流生酛造りによる仕込み、上槽までの作業を行うこととなっております。
秋田魁新報電子版では2021年2月8日県立大の酒米、酵母で華やかな日本酒 学生、今年も仕込み体験という記事が掲載されていました。
日本酒の好きな学生約20人が「究プロジェクト」に加わり、生物資源科学部の伊藤俊彦准教授(48)=醸造学=の指導を受けて酒米の収穫から仕込み、販売まで一連の作業を手掛ける。1月29日には伊藤准教授と学生6人が、プロジェクトに協力する那波商店で仕込み作業をスタートさせた。
株式会社那波商店を知るには、秋田県酒造組合のサイトにある秋田蔵元ガイドの株式会社那波商店[銀鱗]を読むのがわかりやすいです。株式会社那波商店が秋田県立大学の酒造りに協力し始めたのは2018年からだそうです。
2018年度からは、当蔵において酒造りの指導と流通販売を行い、秋田公立美術大学の教員・学生にも参加していただき、学生たちと一体となって、お酒を醸しております。
株式会社那波商店の公式サイトももちろんありました。

学生がビールづくりに参加した記事もありました。
「羽後麦酒」でクラフトビール
横手経済新聞2018年1月23日に、秋田の「羽後麦酒」が秋田県立大学生とコラボ新商品という記事がありました。
羽後町のクラフトビール醸造所「羽後麦酒」(羽後町西馬音内)が1月20日、秋田県立大学の学生団体とのコラボ商品「Bls’17premiere(ブルス17プルミエール)」の販売を始めた。(中略)
三村さんによるとビールのレシピは「苦いから嫌い」という人でもおいしく飲んでもらえるように、フルーティーで苦味が少なくかんきつ系のホップの香りがする「ニューイングランドスタイル」を採用したという。原材料には大麦のほか小麦やオーツ麦を使い、白濁したオレンジ色が特徴。
羽後麦酒は、サイトがありました。

羽後麦酒については、Beer Cruiseという全国450ヶ所以上の醸造所を訪ねて地ビールについて書かれているサイトがあり、その中の、羽後麦酒が一番詳しかったです。
羽後麦酒の代表を務める鈴木隆弘(すずき たかひろ)さんは、 「大好きな羽後町を元気にするきっかけを作りたい!」という想いを胸に、 まちおこしを目的にビール造りを始めました。
羽後町には、地酒と言えるものがなく、お酒造りを町興しにできないかと考えたときに、 ビールには様々なスタイルがあって地元秋田の豊富な食材を副原料に使って造れることや、 ビール造りが奏功し地元で麦やホップの栽培がはじまり休耕田や休耕畑の有効活用にもつながるという面から、 ビールの持つ可能性を感じ、2016年10月に株式会社羽後麦酒を設立しました。(中略)
醸造所は、地元西馬音内にある味噌蔵を利用しており、 1回のバッチが約100リットルという小ロットでまわせる醸造設備を備えています。
100リットルずつ仕込むことができるので、いろいろな種類のビールをつくることができるようです。
NOTE
最後に、みんなの大学情報に出ていた、学生からの生物資源科学部応用生物科学科の評価について醸造を学びたい人は是非という記事にリンクを貼っておきます。
学科の男女比は4:6なので女子学生の方が多いです。もともと農学部も女子が多い学部でした。
総合評価はこの通りです。この方は醸造の勉強がしたくて大学を探したと書かれていたので、ピッタリだったみたいですね。
食品と醸造を学びたい人にはとてもいい学科です。特に醸造を勉強できる学科は珍しいので学びたい人は是非。