KURABITO STAY 酒造り蔵人体験ができる宿

酒蔵見学は楽しいですが、もっと深く知りたい、体験したいと思います。探してみると、長野県佐久市に酒造り蔵人体験ができる宿、KURABITO STAYがありました。2泊3日で体験できます。田澤麻里香さんがコンペや大会で自分のアイディアを語り、佐久市の橘倉酒造さんが協力者となり実現できた宿です。

もろみ

酒蔵見学は楽しいが酒づくりの実際が見たい

酒蔵見学は楽しいです。試飲もさせてもらえます。私も以前、青梅の澤乃井に見学に行ったことがあります。

澤乃井の小澤酒造を見学に行ったが気温は30℃でした
昨日からとても暑いです。今日は奥多摩線、沢井駅にある小澤酒造を見学に行って来ました。奥多摩にあるので少し涼しいかと思いましたが、全然涼しくなかったです。紫外線が強くて暑かった。 小澤酒造は澤乃井の醸造元としてよく知られています。 都内には、...

しかし、ブログに記事を書いているともっと深く知りたくなります。蒸米に麹をつける時の感触。もろみのにおいや味。発酵している時のにおいなどなど・・・・・・。

蔵人体験で検索をかけるといろいろな酒蔵が出てきますが、酒蔵見学に少しプラスしたのが多く、私は満足できません。しかし、順番に見ていくと、長野県の佐久にKURABITO STAYという宿があることがわかりました。

KURABITO STAY 蔵人体験ができる宿

サイトの初めにはこのように書かれています。酒づくりの体験をするための宿です。

長野県佐久、創業より三百余年の酒蔵。
その酒蔵に滞在しながら
蔵内で実際に酒づくりをし、
蔵人体験ができるのがクラビトステイ。

KURABITO STAYのサイトはこちらです。

酒蔵に在り酒を醸し蔵人になる
長野県佐久、創業より三百余年の酒蔵。その酒蔵に滞在しながら蔵内で実際に酒づくりをし、蔵人体験ができるのがクラビトステイ。酒蔵敷地内にある広敷と呼ばれる、蔵人が一昔前まで寝泊まりした築百年の建物に新たな息吹を注ぎ込み、蔵人体験に訪れた方の滞在...

海外からお客さんがよく来られるのか、サイトのトップページには作業着を着た外人さんが写っています。

ここでは、たとえば令和3BY 10月蔵人体験 2泊3日(日本酒の仕込み体験)を見ていただくと詳しく説明が書かれていますが、2泊3日で日本酒の仕込み体験ができます。

料金は、一人あたり64,900円(税別価格 59,000円、消費税5,900円)でした。

会社概要にあった社長さんは、田澤麻里香さんです。酒蔵の娘さんが後を継いでこのような体験型の宿を考えたのかなと思ったのですが、そうではなかったです。

田澤麻里香さんのアイディアから生まれた

ぷらざINFO/信州人 : みんなの夢AWARD9 グランプリ受賞 田澤 麻里香さんを読むと、30代の若い方です。

海外旅行が好きで、大学を卒業後、旅行会社に就職。その後、ワインに夢中になりワイン輸入業者に転職。ワインの勉強をする中で、丁寧に作られる日本酒が海外で注目されていることを知ったそうです。

これまでの経験から、佐久地域の酒蔵がインバウンドの観光資源になると考えた中で「酒蔵ホテル」の構想が生まれました。外国人観光客をターゲットに、酒蔵に泊まり日本の酒造りを体験し、町歩きや地域住民との交流も楽しんでもらおうという内容です。

この企画を携え、「みんなの夢AWARD9」(地域の活性化のため公益性のある事業や夢を発表し合う大会)にエントリー。小諸大会での優勝を経て、今年2月の全国大会でグランプリを受賞しました。 臼田の橘倉酒造さんからお声掛けをいただき、今は夢の実現に向け1号店の準備を進めています。

この記事は、2019年4月24日にアップされています。外国人観光客をターゲットにしているので、サイトに作業服を着た外国人が写っていたのですね。1号店が、KURABITO STAYというわけです。佐久には日本酒の蔵が13あるそうです。橘倉酒造はその中の一つです。

みんなの夢AWARDは、公益財団法人 みんなの夢をかなえる会が主催する大会で、勝ち残ると協賛企業から出資や支援を受けられるというものです。

また、同じく2019年に行われた第8回DBJ女性新ビジネスプランコンペティションでは、ファイナリストになっていました。きっとこの時期、なんとか支援を受けようと必死だったのでは?と想像します。

DBJスタートアップサポートセンター
DBJスタートアップサポートセンターは、ビジネスの事業拡大等に向けた後押しや、情熱と志をビジネスに変えるスタートアップの挑戦を、専門家・地域の方々とも連携しながらサポートしております

DBJというのは、日本政策投資銀行(DEVELOPMENT BANK OF JAPAN)のことです。

田澤 麻里香 様 第8回DBJ女性新ビジネスプランコンペティションファイナリストプレゼンがYouTubeにアップされていました。

田澤さんのアイディアは、佐久市の橘倉酒造さんの協力を得られて実現できたようです。YouTubeを見ると、昔の蔵人が集団生活していた広間がリフォームされていたり、橘倉酒造の古い建物を利用して、KURABITO STAYができたことがわかります。

また、KURABITO STAYをグーグルで検索して地図表示させ、さらに拡大していくと、橘倉酒造の敷地の中にあることがわかります。

kurabitostay - Google 検索

橘倉酒造は元禄時代から300年以上続く酒蔵です。日本酒と焼酎、甘酒、瓜の粕漬けがあります。現在はコロナのため中止していますが、通常は蔵見学もできます。

信州佐久 橘倉酒造
創業340有余年 佐久の蔵元 橘倉酒造

実際に参加した人の体験談

さて、実際にKURABITO STAYに宿泊し、酒造りを体験した人はいないだろうかと探してみると、野崎 宵さんが、あらためて、コト消費 ~旅で、なにをしないのか~という記事を書かれていました。

写真がきれいで、感じがよくわかります。読んでいると参加してみたくなります。

夕食は、蔵から少し離れた、和食れもんの個室でとり、朝食はホテルのスタッフが用意してくれる正しい(!)日本の朝食で、どちらもとてもおいしそうです。酒造りの一員として働くのですから、お腹がすいて食事もおいしく、酒もうまいでしょう。

NOTE

2000年になるかならない頃、農水省発でグリーンツーリズムということばが流行りかけたような気がしましたが、どこかへ行ってしまいました。農山漁村に滞在し農漁業体験を楽しみ、農山漁村を活性化させるのが目的だったように思います。KURABITO STAYの話も、グリーンツーリズムと似ています。グリーンツーリズムの中に入れてよいかもしれません。

KURABITO STAYに宿泊して橘倉酒造の仕事を手伝った人たちは、きっと、橘倉酒造のお酒に特別な気持ちを抱くようになり、ファンになり、また、日本酒にも深い興味を持つようになると思います。

日本酒の蔵は減っていると言われていますが、1980年頃に飲んだ日本酒と比べると今の方がずっとおいしいと思います。KURABITO STAYのような施設が増えるといいなと思います。

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