粉末味噌と顆粒味噌は調味料として使うと考えると面白い

最近、粉末(顆粒)味噌の広告を見かけます。よく見るのはマルコメのフリーズドライ顆粒味噌です。インスタント味噌汁は1970年頃からあり粉末から生味噌タイプに変わっています。メーカーは粉末(顆粒)味噌を新しい調味料として使ってほしいと考えているようです。これは面白い。

粉末(顆粒)味噌の広告を見かける

このところ、麹や味噌の話を書いているので、ネットでも頻繁に検索します。すると、時々、粉末(顆粒)味噌の広告が出てくるのです。

私が子供の頃、昭和40年代(1970年代です)には、すでにインスタント味噌汁はありました。お吸い物やお茶漬けを作っている永谷園の商品です。調べてみるとありました。赤だし味噌汁です。1967年からあるのだそうです。

赤だしみそ汁|商品情報|永谷園
永谷園の商品ラインアップをご紹介します。定番のロングセラー商品や話題の新商品、食物アレルギー配慮商品などのチェックはこちらからどうぞ。

その後大ヒットしたのは、あさげ。なんともおいしそうだったテレビCMを覚えています。

あさげ|商品ブランド|永谷園
「生みそタイプみそ汁 あさげ」の「おいしさの理由」や人気のテレビCM、インスタントみそ汁のイメージを覆した「あさげ」誕生の舞台裏をご紹介しています。

その後、インスタント味噌汁は生味噌を使うようになるのが普通になりました。私は味噌汁が好きで、できるだけ作りたてを味わいたいので、自分で作ることも多く、インスタントは自転車に乗って遠出している時くらいしか買いません。その時はカップに生味噌が入っているタイプを選びます。

そんな時代なのに、最近、粉末(顆粒)味噌の広告をちらちら見かけるのはなぜなんだろう?と思いました。今さらフリーズドライなんてと思います。

よく見るのはマルコメのフリーズドライ顆粒味噌

よく出てくるのは、マルコメの味噌です。フリーズドライ顆粒味噌。

特許製法で生まれ変わったフリーズドライ顆粒みそ | マルコメ

こんなことが書かれています。賞味期間が3年あるそうです。

特許製法によって、顆粒みそがより本格的な味わいになりました。
より美味しくなった顆粒みそは、様々な料理にご活用いただけるだけでなく、
保存に優れており、災害時の備えにも有効。
生みそ、液みそに続くみその新スタンダードです。

特許製法を強調しているので、それについてはあとで調べましょう。この顆粒味噌は、だし入り味噌を顆粒にしたもので、具は入っていません。

顆粒味噌は新しい調味料になるのでは?

顆粒味噌は、乾燥していて粒になっていますから振りかけることができます。これが特徴で、単純に塩の代わりになります。しかも味噌自体のうまみとだしのうまみも含まれています。すごくよい調味料になるのではないかと思いました。

振りかけて使う

レシピが紹介されているのですが、読んでいくと想像力が刺激されます。

たとえば、顆粒みそで簡単!ワンパン夏野菜のペペロンチーノ。塩の代わりに顆粒味噌を振って味をととのえています。

顆粒みそで簡単!夏野菜のペペロンチーノ|レシピ|マルコメ
フライパンひとつで作る夏野菜たっぷりのペペロンチーノです。顆粒みそで簡単!ワンパン夏野菜のペペロンチーノは、マルコメの「料亭の味 フリーズドライ 顆粒みそ」を使った簡単レシピです。

チキンソテーもおいしそうです。焼いたチキンに最後に顆粒味噌を振って味をなじませるのです。

チキンソテー|レシピ|マルコメ
パリっと香ばしく焼き上げたチキンと顆粒みその風味が相性ばっちりです。 さっと振りかけてできる簡単レシピです。チキンソテーは、マルコメの「料亭の味 フリーズドライ 顆粒みそ」を使った簡単レシピです。

そして、これ。こくうまみそバタートースト。パンに顆粒味噌を振りかけるのですが、普通の味噌ではできないことです。

こくうまみそバタートースト|レシピ|マルコメ
いつものトーストに顆粒みそと刻みのりをプラス♪こくうまみそバタートーストは、マルコメの「料亭の味 フリーズドライ 粒みそ」を使った簡単レシピです。

なんだかいろんな使い方ができそうです。味噌はそのままだと塗るしかありませんが、顆粒になっていると広い範囲に薄く振ることができます。

面白いなと思いました。それが、この記事を書いておこうと思った理由です。

特許製法を調べてみる

さて、顆粒味噌のページには、特許の説明が出ていました。

※かねさ株式会社独自のフリーズドライ製法特許 No.4219253号

おや、マルコメでなく、かねさ株式会社と書いてあります。青森の会社でした。会社案内を見ると、2020年にマルコメ株式会社のグループ企業となったと書かれていました。

なるほど、それでマルコメが特許を使えるようになったのです。

第4219253号の特許は、「顆粒味噌の製造方法」というタイトルの発明でした。平成20年(2008)に特許になっていました。ただ、この発明は、その前に出願して権利にした第3151423号「顆粒味噌の製造方法」を改良したもののようです。

その公報を読むとさらに先願があり、昭56-46388の公告公報「顆粒味噌の製造法」がでてきました。昭和56年は1981年です。これがもともとの発明のようです。出願されたのは昭和52年(1977)。永谷園の「あさげ」がヒットした3年後のこと。

もともとの発明を読まないと、どんな問題があってそれを解決して特許になったのかがわかりません。

粉末味噌でなく顆粒味噌を製造したかった

発明の目的はこれですね。

乾燥味噌の需要は、近年著しく増大しているが、その大半は粉末化したいわゆる粉末味噌であって、微粉特有の取扱いにくさのために、その顆粒化が待望されている。

粉末と顆粒。見た目の違いはわかりますが、顆粒の方がよいみたいです。なぜなんだろう?

ウイキペディアの顆粒を読むと、このように書かれています。顆粒は粉末より溶けやすいということです。

顆粒とは、一般に粉末よりも粒径の大きい粒をいうが、特に粉末を固めてやや大型(粒径0.1-1mm程度)の粒に成形(顆粒化)したものを指す。

高圧をかけて打錠する錠剤とは違い、粉末粒子間に多くの空気を含み、水に入れた際に崩壊しやすく、同じ粒径の固体あるいは結晶よりもはるかに溶解しやすい。

一方で粉末のように、粉塵を発生したり、水を加えた際に凝固し溶解が妨げられたりするおそれが少ないという利点がある。

フリーズドライの味噌と聞くと、インスタントコーヒーのように一度味噌汁を作ってそれを凍結乾燥させたのかと思いましたが、そうではありません。味噌自体を凍結乾燥させているのです。

詳しく原理を知りたい方は、特許情報プラットフォームを開いて、昭56-46388の公告公報を検索してみてください。

簡単に説明すると、味噌を乾燥させ含有水分量を少なくします。それを穴の開いた容器に入れて押し出して、細長いヒモ状にします。押し出した先は真空になっているので、味噌に含まれている水分が一気に蒸発します。一気に蒸発するので、味噌には水が抜けた跡が残り、多孔化します。蒸発する時に気化熱が奪われるので、味噌が乾燥しながら冷却されます。このヒモ状の味噌がバラバラになるか粉砕されると顆粒になるという仕組みです。

顆粒にするために、味噌の品質が低下することを防ぐことができる発明です。

ちなみにお値段はいくらぐらいするのでしょう?大さじ1杯7gで一人分の味噌汁ができるそうなので、200gは約30杯分です。

こちらは缶入り。

通販は送料がかかるので、近所のお店で探してください。

粉末味噌は他にもある

さて、顆粒味噌を紹介しましたが、調味料としての乾燥味噌は、粉末でも顆粒でも関係ありません。その他にもいろいろありますよ。

永谷園 業務用 ドライみそ合わせ 700g

永谷園はインスタント味噌汁の老舗メーカーです。昔からよく知られています。おいしくないわけありません。業務用は普通のお店では置いていないかもしれません。

神州一 パパッと味噌パウダー

神州一味噌のこの商品は、まさしく調味料として使ってくださいというものですね。私はお店で見たことはないです。

カルディ 赤味噌/白味噌パウダー

いまやお店があちこちにあるカルディコーヒーファーム。オリジナルで味噌パウダーがありました。これを書いている時点では、ネット販売はしていないようです。

赤味噌パウダー

赤味噌パウダー 40g - カルディコーヒーファーム オンラインストア
お味噌の持つ自然由来の旨み成分をぎゅっと凝縮した新しい“かける調味料”としてお使い下さい。

白味噌パウダー

白味噌パウダー 40g - カルディコーヒーファーム オンラインストア
お味噌の持つ自然由来の旨み成分をぎゅっと凝縮した新しい“かける調味料”としてお使い下さい。

NOTE

昔のインスタント味噌汁は、一人暮らしの若者を対象にしているのかなと思っていましたが、今は防災食料としても使われます。確かに便利です。そして熱い味噌汁を飲むと落ち着きます。

そして、今は、新しい調味料としても粉末(顆粒)味噌がメーカーから提案されているのですね。

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