赤味噌を普段好んで食べている人は、まず、麦味噌は食べないと思います。私もそうでした。もちろん、今でも赤味噌が好きです。しかし、1キロ500円で買える麦味噌、九州そだち麦はためしてみる価値があると思います。なかなかおいしいです。
赤味噌に慣れた人はためす価値があるおいしさ
私は北国で生まれ育っているので、麦味噌を(多分)ほとんど食べたことがありません。色が黒に近い八丁味噌は別として、味噌は赤味噌で色が濃くなるほどうま味があってよいと思ってきました。
色が濃くなると、大豆のタンパク質がアミノ酸に分解され、うま味成分が増えるのだと思っています。
うま味があるおいしい味噌
ところが、昨年、実家に行ったときに母親が九州物産展(?)で買って来たとかで、九州そだち麦をもらって帰って来ました。九州は味噌も醤油も甘いと聞いていたので、あまり期待せずに使ってみたら、うまかった!うま味がなかなかあるのです。
色はそれほど濃くなく、香りも赤味噌に比べると淡白だと思いますが、味噌汁を飲んだときに口の中に広がるうま味がなんともよいのです。
その後、しばらく忘れていたのですが、ある時ふと思い出し、商品名を正確に覚えていなかったので、パッケージに「九州」と入っていたことを手がかりに検索し続けて、やっと発見することができました。
もう少し調べてみると、西友ストアーにはいつも置いてあるようです。税込み494円。お近くに西友ストアーがあれば買えます。私も買いに行きました。
九州そだち麦の特徴
メーカーサイトにはこのように書かれていました。
大麦麹をたっぷり大豆の2倍量使い、仕上げました。こうじの甘味と旨みが調和した少し甘口の麦みそです。(出典)
原材料は、大麦、大豆(遺伝子組み換えでない)、食塩、酒精で、塩分は11%、麹歩合は20歩です。
麹歩合とは?
麹歩合とは聞き慣れない用語です。マルカワ味噌さんの麹歩合(こうじぶあい)についての説明が分かりやすいです。
麹歩合(こうじぶあい)とは味噌のレシピで麹の割合がどれくらい占めるのか?というのを表したものでございます。
例えば味噌を仕込む前の大豆が10キロで麹が8キロのお味噌があるとします。
そうすると、麹歩合は8歩(はちぶ)となります。非常に通な言い方で、ワンランク上のお味噌が好きな方が好んで使います。
麹歩合が22歩とかですと、仕込む前の大豆10キロに対して麹が22キロのレシピになります。
大豆に対して大麦麹を2倍使っているということですね。
栄養成分
九州そだち麦の栄養成分は以下の通りです。
エネルギー | 206kcal |
たんぱく質 | 9.0g |
脂質 | 4.1g |
炭水化物 | 33.2g |
ナトリウム | 4.3g |
食塩相当量 | 10.9g |
フンドーキン醬油株式会社について
メーカーは大分県臼杵(うすき)市にあるフンドーキン醬油株式会社です。名前が変わっていて印象に残ります。
酒、味噌、醤油、お酢など醸造メーカーはどこも歴史が長いですが、こちらも創業が文久元年(1861年)だそうです。サイトを読ませていただくとなかなか規模の大きな会社です。
フンドーキンの歴史・社名の由来を読むと、フンドーキンの由来が書かれていました。
社名も同様に、裏表がなく確かな「分銅(フンドウ)」に創始者の小手川金次郎の「金(キン)」をつなげて、フンドーキンと名づけられました。
ただ、フンドーキンと聞いてもすぐに忘れてしまいますが、こんな説明があると記憶に残ります。これで私はフンドーキンと覚えました。
まとめ
今回、九州そだち麦を買いましたが、私が自分で麦味噌を買ったのは、(おそらく)初めてだと思います。
これまでは、米味噌でないこと、九州の味噌は甘い(らしい)と聞いていて敬遠していたのです。食べ比べてみるものです。
以前、全国の味噌の味の傾向はどんなだろうという記事を書いた時、瀬戸内海沿岸と九州で麦味噌がつくられていることを知りました。それ以外の地域は、ほぼ米麹を使っています。(八丁味噌は別です)
米麹でなく麦麹を使ってきたのは、必ず理由があるはずです。それを改めて調べたいと思います。いまのところ、なぜ麦麹が使われているのかまだ分かりません。
味噌について他にもいくつか記事を書いています。味噌についてをご覧下さい。