糖質の少ない味噌は豆味噌

糖質の少ない味噌は、八丁味噌のような豆味噌です。大豆に麹を植えつけて味噌にするので、糖質の多い、米麹や麦麹を使いません。そもそもゆでた大豆には糖質がほとんどありません。豆味噌で味噌汁を作ると、1杯当たりたんぱく質が2.7gあります。コップ1杯の牛乳はたんぱく質が6.6g。牛乳の方が多いですが、味噌汁を食事ごとに飲むとすると、たんぱく源となります。

八丁味噌

糖質の少ない味噌は豆味噌

今は食事の糖質を気にする人が結構います。味噌の種類の中で一番糖質が少ないのは、豆味噌です。八丁味噌など東海地方の豆味噌を買えば間違いありません。

表をご覧下さい。日本食品標準成分表2020年版(八訂)からのデータです。

※糖質は、炭水化物から食物繊維総量を引いたグラム数を計算しました。

100gあたりの栄養成分
米みそ/
甘みそ
米みそ/
淡色辛みそ
米みそ/
赤色辛みそ
麦みそ 豆みそ
エネルギー 206kcal 182kcal 178kcal 184kcal 207kcal
水分 42.6g 45.4g 45.7g 44g 44.9g
たんぱく質 9.7g 12.5g 13.1g 9.7g 17.2g
脂質 3g 6g 5.5g 4.3g 10.5g
炭水化物 37.9g 21.9g 21.1g 30g 14.5g
灰分 6.8g 14.2g 14.6g 12g 12.9g
水溶性食物繊維 0.3g 0.6g 0.6g 0.7g 2.2g
不溶性食物繊維 5.3g 4.3g 3.5g 5.6g 4.3g
食物繊維総量 5.6g 4.9g 4.1g 6.3g 6.5g
糖質 32.3g 17g 17g 23.7g 8g
食塩相当量 6.1g 12.4g 13g 10.7g 10.9g
日本食品標準成分表2020年版(八訂)

米麹、麦麹を多く使えば糖質が増える

米も麦も、成分表わざわざお見せしなくても糖質であることは常識ですね。豆味噌以外の味噌は、米麹か麦麹を使います。そして、味噌の種類によって、使う米麹の量が違います。

甘みそは米麹の量が多く、その分、糖質が多いです。麦みそは九州、四国、広島あたりに多い味噌ですが、こちらも麦麹の使用量が多く、糖質が多いです。

糖質が少ないのは、豆味噌です。

豆味噌は大豆だけで作る味噌

豆味噌は、大豆に麹を植え付けて、塩と水を加えて作ります。米麹や麦麹を使いません。こちらも、日本食品標準成分表2020年版(八訂)からのデータです。

そもそもゆでた大豆には糖質が「ない」

糖質は、「炭水化物-食物繊維総量」で求められます。この表を見ると、炭水化物が8.4gで食物繊維総量が8.5gなので、糖質は-0.1gなんてことになります。細かいことはともかく、ゆでた大豆には糖質がほぼ「ない」と思っておきましょう。

100gあたりの
栄養成分
黄大豆/
国産/ゆで
エネルギー 163kcal
水分 65.4g
たんぱく質 14.8g
脂質 9.8g
炭水化物 8.4g
灰分 1.6g
食塩相当量 0g
水溶性食物繊維 0.9g
不溶性食物繊維 5.8g
食物繊維総量 8.5g
糖質 -0.1g
日本食品標準成分表2020年版(八訂)

味噌汁一杯分の味噌は16g

私は1日2食ですが、なるべく味噌汁を飲むようにしています。味噌汁を自分で作ることも結構ありますが、一杯分がどのくらいの量なのか目分量で、実際、計ったことはありませんでした。

マルカワ味噌さんの味噌の仕込み量の目安に書かれていました。

おおまかな統計でございますが、味噌汁はお椀一杯が160ccでございます。味噌は基本的に10倍希釈がベストな量なので、味噌汁一杯に16gほど使用します。

もちろん、多少の個人差はあると思いますが、1日2杯で、味噌は32g。もし、1日3杯飲むなら、味噌は48g必要です。ほとんど50gですね。

豆味噌なら16gのたんぱく質は2.7g

一番、たんぱく質が多い味噌は豆味噌です。豆味噌を味噌汁にすると、1杯16g使うとしてたんぱく質の量を計算してみましょう。

17.2×16/100≓2.75(g)

豆味噌の味噌汁ならたんぱく源となるかも

これだけだと多いのか少ないのか分からないので、子供の頃、毎日飲むようにいわれた牛乳と比較してみます。牛乳は200ml入っています。コップ1杯分ですね。比重が少し違いますが、「だいたい」で考えて、2倍すると、たんぱく質は6.6g。味噌汁に比べると多いですね。

100gあたりの
栄養成分
普通牛乳
エネルギー 61kcal
水分 87.4g
たんぱく質 3.3g
脂質 3.8g
炭水化物 4.8g
灰分 0.7g
食塩相当量 0.1g
日本食品標準成分表2020年版(八訂)

しかし、味噌汁は食事ごとに飲むことが多いです。2食ならたんぱく質量は5.5g。もし、3食の食事で1杯ずつ飲むなら8.25gになります。こうなると、豆味噌の味噌汁は立派なたんぱく源になりますね。

豆味噌の味噌汁に糖質の少ない具を入れて飲めば、糖質制限食としてかなり有望です。

ひょっとしておかずにならないだろうかと思いましたが、豆味噌は100gあたり塩分が10gあり、塩が強すぎるので無理ですね。

しかし、味噌汁として使う味噌の中で、低糖質で高栄養なのは豆味噌であることが分かりました。

NOTE

私は北国生まれなので、つい数年前まで、八丁味噌のような豆味噌を自分で買ったことはありませんでした。また、多分八丁味噌の味噌汁も、多分数回しか飲んだことがなかったと思います。

そのせいか、豆味噌にとても興味を持っています。こんな記事を書いています。

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