麦味噌の特徴

麦味噌は米麹ではなく麦麹を使って大豆を発酵させた味噌です。麦には米よりタンパク質が多く含まれているので、アミノ酸ができます。麦味噌を食べた時うま味が強いなと思ったのですが、それが理由なのかもしれません。

それにしてもなぜ九州は麦味噌が一般的なんでしょうね?

大麦

みそ文化誌を読みました。私は図書館で見つけましたが、この本は一般書店では買えない本なので、図書館でも置いてあるところは少ないかもしれません。

みそ文化誌

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麦味噌の特徴

600ページほどの厚さがある本です。麦味噌の特徴をこの本から拾っていきましょう。麦味噌とは、米麹でなく、麦麹を使って大豆を発酵させた味噌のことです。

麦にはタンパク質が多い

なんとなく麦はあっさりしている食べものだという印象があります。しかし、麦と米を比べると、明らかに麦の方がタンパク質が多いのです。

米と比較して、麦にはタンパク質やカルシウムが多い。タンパク質を構成するアミノ酸組成では、旨味に関係の深いグルタミン酸が多い。

また、いろいろなフェノール化合物があり、フェルラ酸やバニリン酸など麦みそに特有の香りに関係のある物質が含まれている。

麦は味があっさりしているように思っていましたが、パンや麺にできるほどグルテン(タンパク質)があります。米よりタンパク質がずっと多いですから、それが分解されてアミノ酸になれば、うま味が増えます。

麦みそは農家の自家用?

この箇所を読むと、麦味噌はかつて田舎みそとして全国的に作られていたようにも読めなくはないのですが・・・。

麦みそは、基本的には米みそと同様な方法で製造される。おもなちがいは、米麹の代わりに麦麹を使うことである。

使用する麦はオオムギもしくはハダカムギで、精麦歩合は七〇~八〇%とする。(中略)

麦みそには特有の芳香がある。

麦みそは農家の自家用につくられたので、田舎みそと呼ぶことがある。田舎みそは全国的に見られるが、工業生産の麦みそは九州・四国・中国および関東北部で生産されている。

西日本ではハダカムギが、関東ではオオムギが使用されていた。原料配合で一般に麹歩合が高く一〇~二〇%が多く、とくに長崎県には高いものがある。

愛媛県でも麹歩合が高く、中にはダイズをまったく使用しないものもあった

色調も、米みそに見られるように淡色(九州地区では「白」と呼んでいる)と赤色に分けられる。

また、麹歩合や塩分から辛口と甘口に分けられる。熊本県や鹿児島県産のものは、比較的熟成期間の短い甘口で淡色のものが多い。(中略)

これに対して北関東の麦みそは、麹歩合が比較的小さく、辛口で赤色の長期熟成を経た麦みそで、これを江戸では田舎みそと呼んだ。麦みそ特有のかおりと旨味がある。

麦みそには、いわゆる麦の「ふんどし」があり、この部分は熟成したものでも溶けないので、麦みそと他のみその判定に利用される。

大豆をまったく使用しない味噌ってどんなものだろうと探しましたが、愛媛県宇和島市で作っているようです。山内商店さんのはだか麦100%麦味噌500g(麦みそ)を発見しました。

山内商店のサイトは残念ながらありませんでした。

麦にはタンパク質があるので、それがうま味に変わるのでしょう。

九州の麦みそ

九州全域が麦みそ圏とされているが、もちろん古くから米みそもつくられていたし、とくに嗜好の変化による近年の米みそ需要の伸長は九州北部や都市圏で著しい。

福岡では戦前、すでに米みその生産量は全体の八〇%を占めていた。しかし、歴史的には麦みそが主流であり、現在も長崎・熊本・鹿児島の三県では麦みその生産が八〇%以上と圧倒している。(中略)

農家におけるみその自家醸造は、自給自足の質素な食事形態の中で考え出された栄養摂取の知恵であったろうが、封建制度の下では米は租税として上納するものであり、ふだんの食事は麦・アワなどの雑穀が主であった。

それが食文化をつくり、嗜好として習慣づけられ、麦みそ生産圏を形成してきたと考えられる。

この本は、2001(平成13)年発行です。文中に出てくる「近年」や「現在」はその頃のことだと思って下さい。

九州で麦味噌生産が多いのはなぜなんだろうと思って、本を探しています。

米は租税として上納するもので、麦・アワなど雑穀を食べていたからという説明は、全国で米みそが主流であることを考えると、ちょっと納得できないです。

麦みそはうま味がある

先日、フンドーキン九州そだち麦ってうまいという記事を書きましたが、食べた時に感じたのは麦味噌はうま味がなかなか強いことです。

普通の味噌の色が少し薄いものはなんとも頼りない風味なのですが、それとは比べものにならないくらい強い。

九州の麦みそはほとんどがハダカムギの麹を使用し、配合割合は麦一〇に対してダイズ四が一般的である。

熟成期間は比較的長く濃色であったが、米みそが主流になると麦みそも淡色のものをつくる傾向になった。

また、かつてはほとんどが粒みそで出荷されていたものが、やはり米みそに対抗して、濾しみそが全盛になっている。

米みそはさっぱりした味で旨味が足りないという感覚があり、麦みそのしっとりとしてコクのある味も捨てがたく、近年では両者の特徴を併せ持つ「合わせみそ」の生産が増えている。

これは米麹と麦麹を別々につくり、仕込み混合時に合わせるもので、とくに大分で需要が多く、福岡での米みそ、長崎・熊本・鹿児島での麦みそ、その中間の位置であることが興味深い。

麦みそについて言えば、九州北部から中部が辛口の麦赤みそを、中部から南部が甘口の麦白みそを好む傾向があるという。

まとめ

この本を借りた時は、九州や四国で麦味噌が一般的に食べられている理由が分かると思ったのですが、まだ、よく分かりません。

ただ、麦味噌のうま味について何ヶ所か書かれていたので、麦麹を使った方がうま味が強い味噌ができるからかもしれないと思いました。

それにしても、なぜ、麦味噌が九州で食べられているのでしょうか?味噌についての本は、意外と少ないのです。

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